常葉大菊川、日南戦でミラクル伊藤再び!

スポーツ報知
ロングティーで調整する菊川・伊藤

 さあ、日南戦だ! 第100回全国高校野球選手権記念大会の2回戦が14日、甲子園で行われ、午前9時30分開始の第1試合で常葉大菊川が日南学園(宮崎)と対戦する。ナインは13日、伊丹市内の球場で練習。前回、日南と戦った07年には3点差を逆転する劇的勝利を挙げており、全4打点を挙げた当時のヒーローと同じ名字の伊藤勝仁(まさと、2年)が活躍を誓った。

 「ミラクル伊藤」にオレはなる! 7日の益田東との1回戦で4打数2安打と好調だった伊藤が、11年ぶりの日南戦で主役になる。約2時間の前日練習を終えた背番号10は「低めの球を見極めて、勝利につながる1本が打てれば」と気合を入れ直した。

 07年夏の3回戦。菊川は0―3とリードされて迎えた8回2死二、三塁で背番号15の2年生・伊藤慎悟選手が代打で登場し、同点3ラン。そのまま左翼の守備に入ると、延長10回にはサヨナラ打を放ち、4―3で劇勝した。当時、7番・捕手を務めていた石岡諒哉副部長(29)は「覚えています」と懐かしそうに笑う。

 伊藤もその3ランは「動画で見て知っています」と言う。この日のフリー打撃では、ケージの外から先輩たちに「ミラクル伊藤!」と声を掛けられ、いじられた。同じ名字で、同じ2年生。「打撃の力は違うと思います」と首を振るが、負けられない。高橋利和監督(32)は「気が小さいから」と大きな期待はしていないようだが、「07年のときも、伊藤が打つとはだれも思っていませんでした」と石岡副部長。甲子園では何が起こるか分からない。

 聖地には縁がある。叔父の幸広さんは浜松工でエースを務め、97年夏など3度甲子園に出場した。昨秋の東海大会前には「甲子園は楽しいところ。一生の思い出になるぞ」と励まされた。

 益田東戦では三塁手で先発し、途中で救援登板した榛村に代わってセンターに回った。投手としても控えるユーティリティープレーヤーが、記憶に残る活躍を狙う。(里見 祐司)

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