大阪桐蔭・根尾&藤原、史上初3度目のアベック弾狙う

スポーツ報知
練習の合間に談笑する(手前左から)大阪桐蔭の中川、藤原、根尾(カメラ・岩下 翔太)

◆第100回全国高校野球選手権記念大会(19日)

 史上初の2度目の春夏連覇を狙う大阪桐蔭(北大阪)は、今秋ドラフト1位候補コンビの根尾昂内野手と藤原恭大外野手(ともに3年)が、済美(愛媛)戦で史上初となる同一大会3度目のアベック弾に意欲を示した。

 2戦連発を予感させる打球が、グラウンド場外にある林の中へ消えていった。大阪桐蔭の藤原はフリー打撃でサク越えを連発し、右翼へ推定140メートルの特大弾をかっ飛ばした。「根尾につなぐ意識で、2人で打線を引っ張っていけたら。結果的に本塁打になればいい」と、今大会3度目の「NF砲」アベック弾に意欲を示した。

 夏2度のアベックアーチは、1979年浪商(現大体大浪商)の香川伸行と山本昭良、2008年大阪桐蔭の奧村翔馬と萩原圭悟、12年光星学院(現八戸学院光星)の北條史也、田村龍弘に次ぐ4組目。浜風の影響を受ける左打者コンビは藤原と根尾だけで、夏3度目なら史上初だ。「頑張ります」と根尾も応じた。

 藤原は甲子園通算5本塁打で平田良介(中日)、森友哉(西武)と並んで大阪桐蔭最多だ。「(2人より甲子園での)試合数が多いので…。自分の打撃をしてチームが勝てればいい」と謙遜した主砲は、大阪桐蔭の4番像に森を挙げたことがあった。「桐蔭でも1、2番を争うような選手。(オフに)打撃練習を見させてもらって『全然違うな』と思った。すごすぎて、足元にも及ばない」と、リスペクトする先輩を超える機会が訪れた。

 済美とは甲子園で初対決。相手エースの山口直哉について、根尾は「(特長は)投球術。真っすぐが速いし、縦と横をうまく使う」と評し、藤原は「チェンジアップがいいので、真っすぐと打ち分けられるようにしたい」と、攻略法をイメージした。西谷浩一監督(48)も「うまく緩急を使うし、投手としてクレバー」と警戒した。

 この日は大阪・大東市内の同校グラウンドで約3時間、今大会最後の練習をした。「2年半、毎日苦しいこともあった。優勝旗を持って帰れるように、まず明日、絶対勝ちたい」と、根尾は気合を入れた。春夏通算7勝2敗の準決勝を突破すれば、決勝は7戦全勝。史上初2度目の春夏連覇は約束されたも同然だ。(伊井 亮一)

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