済美・山口直哉「インコースをうまく使いたい」大阪桐蔭撃破で昨年国体のリベンジ果たす

スポーツ報知
準決勝に向けて笑顔でガッツポーズをする(左から)済美の矢野、池内、山口直

◆第100回全国高校野球選手権記念大会(19日)

 大一番を前にしても、済美ナインは自然体だった。西宮市内のグラウンドで約1時間半、フリー打撃など軽めに汗を流した。練習を見守った中矢太監督(44)は「戦力は劣っているが、勝負は違う。何とか一矢報いたい」と目を光らせた。

 負けられない理由がある。昨年10月の地元開催えひめ国体1回戦(松山)で大阪桐蔭と対戦し、1点リードの9回に3ランを浴びてサヨナラ負け。先輩たちから「大阪桐蔭を倒してくれ」と託された。「約束を果たすチャンスなので、初回から全力で行きます」と池内優一主将(3年)はリベンジを誓った。

 大阪桐蔭打線を封じるカギを握るのはエース・山口直哉(3年)だ。準々決勝の報徳学園(東兵庫)戦こそ救援で57球と温存できたが、171センチ、64キロの小柄な体で県大会5試合43回を1人で投げ切り、甲子園でも3回戦までに414球。右肩には今までになかった張りを感じている。

 この日はキャッチボールなどで練習を早めに切り上げ、酵素浴で疲労回復に努めた。テレビや動画で強力打線をチェック。「どこに投げても打つ。でも藤原君を抑えれば勢いがつくと思うので、インコースをうまく使いたい」と静かに闘志を燃やしていた。(河井 真理)

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