呉羽“三刀流”11人で粘り勝ち!部員不足で1人3ポジション制

スポーツ報知
逆転勝利を果たし、笑顔を見せる呉羽ナイン

◆秋季高校野球富山県大会 ▽1回戦 呉羽4―3片山学園(15日・県営富山)

 富山は1回戦5試合が行われ、部員11人の呉羽が4―3で片山学園に逆転勝利。三塁手兼投手の右腕、半田倭斗(やまと、1年)が9回途中まで4安打、3失点と力投。スタメン6人が守備位置を変えながら勝利を収めた。雨のため、石川の2回戦1試合と富山の1回戦4試合が16日に延期となった。

 呉羽が1週間越しの勝負に決着をつけた。9日の対戦では3―4の5回途中で雨天中止となったが、この日は見事に逆転勝利。公式戦初登板の右腕、半田を抜てきした島徹監督(33)は「相手の裏をかいた。練習試合でいい投球をしていたが、9回まで投げるとは思わなかったですね」と、予想外の活躍に目を細めた。

 部員は1年生5人、2年生6人の11人。部員不足を補うため、1人3ポジション制を取り入れている。先発した半田は三塁手兼投手。この日は背番号5で初登板した。「応援の様子など、練習と違うので緊張しました」と半田。それでも抜群の制球力を武器に、緩急をつけ、打たせて取った。「昨日、縦のドロップを教えたらすぐできた」と指揮官。ぶっつけ本番でマスターした変化球を公式戦でいきなり投げるなど器用な面も見せ、9回途中まで自責点1と好投した。

 試合中には、二塁手→投手、右翼手→捕手、投手→三塁手など、スタメン6人がポジションを変更。全内野と投手をこなす赤江隼大(はやた)遊撃手(2年)は「いろんな経験を積んで、守備の動きをイメージできます」と手応え。半田は「目標は優勝です」とキッパリ。チーム全員が“三刀流”ポジションでの進撃を誓った。(中田 康博)

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