金足農、新チームが逆転で初勝利! 吉田輝星も観戦

スポーツ報知
新チームで初勝利に笑顔でスタンドへあいさつに向かう金足農ナイン

◆秋季高校野球秋田県大会2回戦 金足農8ー7大館桂桜(16日・こまちスタジアム)

 新チームでも“ミラクル金農”は健在だった。今夏の甲子園で初の準優勝を飾った金足農が新チーム初の公式戦で大館桂桜に8―7で逆転勝ち。

 5―6で迎えた9回2死二、三塁で1ボール2ストライクと追い込まれた3番の沢石和也捕手(2年)が死球で満塁とすると、続く4番の嶋崎響己一塁手(2年)が初球の直球を中前に運ぶ適時打。本塁への返球が悪送球となる間に3者が生還した。

 準Vの原動力となった右腕・吉田輝星ら3年生が大会本部席から見守る中、殊勲打を含めて5打数4安打と大暴れした嶋崎は「試合でミスもあったので自分でカバーしたかった。諦めずにしっかり粘れたと思う」と満面の笑みを浮かべた。新チームは8月23日に始動。甲子園のベンチ入りしたメンバーは9人いるが、試合に出場することはなかった。だが嶋崎は「すべてにおいてお手本になる先輩たちがいる」と準Vメンバーの諦めない姿勢を間近で見て学んできた。

 また、2番手で登板し、6回3失点だった登藤孔太郎投手(2年)は補助員として甲子園でボールボーイを経験。5回には無死満塁のピンチを背負いながら後続を打ち取り、8回には打者として3バントスクイズを決めるなど、勝利に貢献した。「あの大歓声を経験して緊張しなくなった。きょうも楽しむことができた」と自ら得た経験をプラスに変えている。

 粘り強く泥臭い伝統をしっかり受け継いだ新生金足農は18日の準々決勝で由利―横手(17日)の勝者と対戦する。嶋崎は「目標は優勝だけど、先を見すぎず1戦1戦大事に戦いたい」と誓った。

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