八戸学院光星、エース・後藤が決勝に導く 金足農・吉田を教えた名コーチの指導が生きた

スポーツ報知
勝利を決め、両手を挙げて喜ぶ八戸学院光星・後藤

◆高校野球秋季東北大会 ▽準決勝 八戸学院光星7―3花巻東(16日・こまちスタジアム)

 準決勝2試合が行われ、八戸学院光星(青森1位)は花巻東(岩手2位)にエース右腕の後藤丈海(たけみ、2年)が完投し、7―3で快勝。3年ぶり10度目のセンバツを引き寄せた。

 喜びを爆発させた八戸学院光星の選手たちは、校歌を歌い終えると、応援席へと駆け出した。腕を突き上げて喜ぶ輪の中、後藤は「甲子園が近づいたと思う。すごくうれしい」と静かに笑みを浮かべた。2戦連続逆転で勝ち上がった花巻東相手に、4回以外は毎回走者を出したが、5、6回は共に併殺で切り抜けるなど粘りの投球を披露。仲井宗基監督(48)も「低めに強気に投げ切ってくれた」と背番号1をたたえた。

 “名コーチ”の指導が生きた。光星と同じ学校法人で、今夏甲子園で準優勝した金足農・吉田輝星投手(3年)も指導してきた八戸学院大・正村公弘監督(55)がこれまで数回、投手陣を直接指導。雨天順延となった12日の練習に訪れた正村監督から、体の軸など主に投球フォームを教わった後藤は「直球が指にかかって、制球も良くなった」と手応えを感じていた。145球を投げて7安打10奪三振で完投した準々決勝・羽黒戦に続き、この日も9安打6奪三振、142球の熱投。2戦連続の完投勝ちだ。

 応援席へあいさつした後、指揮官はすぐ選手たちを集め、「目標は神宮(明治神宮大会)に行くこと。もう1度リセットして勝ちにいくぞ、と伝えた」。センバツ“当確”に満足せず、盛岡大付を倒して5年ぶり5度目の秋季東北王者に輝き、神宮へ駒を進めるつもりだ。後藤も「次勝たなければ意味がない」ときっぱり。決勝も貪欲に、勝利だけをつかみにいく。(有吉 広紀)

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