星稜、今夏サヨナラ満塁被弾の借りはセンバツで返す「忘れてはいけない」

スポーツ報知
今大会初登板に備える寺沢

 20日に予定されていた北信越地区高校野球大会の準決勝は、雨のため、21日に順延となった。来春のセンバツ切符“当確”をかけて東海大諏訪(長野3位)と対戦する石川1位の星稜は、ハードオフエコスタジアム新潟の屋内練習場で調整。今夏甲子園の済美(愛媛)戦で、延長13回に逆転サヨナラ満塁弾を浴びた左腕・寺沢孝多(2年)は、「センバツに出て、借りを返すつもり」と来春への強い思いを語った。21日予定の決勝も22日に順延となる。

 センバツ“当確”に王手をかけた星稜の寺沢が、聖地のマウンドへの思いを打ち明けた。「甲子園で味わった悔しさは、甲子園でしか返せないですから」。済美戦で浴びた逆転サヨナラ満塁弾は「忘れてはいけない場面だと思う」と、事あるごとに映像を見返している。「センバツに行って優勝して、夏の借りを返したい」と口元を引き締めた。

 チェンジアップに磨きをかけて臨んだ秋の石川県大会では、決勝戦など3試合に先発。チーム最多の18回を投げ、6安打無失点と好投した。ただ今大会は、U18日本代表右腕・奥川恭伸(2年)が準々決勝で先頭打者から10者連続三振を奪うなど絶好調。背番号10の寺沢はまだ登板機会がないが「0点に抑えて、チームが勝つことが一番。任された場面でしっかり役割を果たしたい」と腕をぶした。

 この日は屋内練習場で約3時間、トスバッティングなどの練習を行った。林和成監督(43)は「朝は少し緊張の糸が切れていたが、もう一度気を引き締めて、いい準備ができた。打撃は発展途上だが、全体を通して先週よりも良くなっている」と手応えを語った。

 視察に訪れたU18日本代表の永田裕治監督(55)の激励を受けた奥川は「あした(21日)、あさって(22日)と天気がいいみたいなので、いいコンディションでやれた方がいい」。1年生4番の内山壮真遊撃手も「センバツでも(雨天順延は)あり得ること。そのいい練習になった」と前向きな言葉を並べた。3季連続の甲子園切符へ、準備は万全だ。(勝田 成紀)

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