星稜、松井以来の優勝狙う 山瀬主将「もちろん優勝を」

スポーツ報知
全国制覇を目標に掲げた星稜の山瀬主将

 第49回明治神宮野球大会の熱戦が9日、神宮球場でスタート。10日の初戦(2回戦)で広陵(中国地区代表)と対戦する北信越地区代表の星稜は前日、横浜市で約2時間の最終調整。主将の山瀬慎之助捕手とU18日本代表右腕・奥川恭伸(ともに2年)は「もちろん優勝を狙っている」と声をそろえた。元巨人、米ヤンキースの松井秀喜氏(44)が主将を務め、林和成監督(43)も出場した1991年大会以来の優勝を果たし、出場を確実としている来春のセンバツでの全国制覇へと突き進む。

 甲子園での全国制覇へ向け、まずは神宮で「日本一」をつかむ。150キロ右腕・奥川が、決戦を前に決意を口にした。「しっかり全国1位を取って、そこで見つかった課題を冬場に取り組んで、センバツでも優勝を目指したい。(決勝まで)3試合とも先発で投げるつもりです」。大会NO1投手として注目されるが「試合には自信を持って臨むが、チャレンジャーの気持ちでぶつかっていく」とリラックスした表情で話した。

 主将の山瀬は、8日に行われた開会式で選手宣誓の大役を務めた。前主将の竹谷理央(3年)にも相談して宣誓文を考えるなど準備万端だったが、本番での役割は九州共立大の主将の宣誓に続いて学校名と名前を言うだけだった。「(宣誓文の)手応えはあったんですが…。今後のいい練習になりました」と笑みをこぼした。

 神宮大会では初出場の80年に初制覇し、松井氏を擁した91年にも優勝した星稜。過去6回の出場で、優勝2回、準優勝1回、4強2回と好成績を残している。91年大会に1年生遊撃手として出場している林監督は「我々の時とはチーム状況も違うが、優勝するという意識を持ってやってくれている。全国上位では、1点差の投手戦になる。接戦に強いチームにしていきたい」と話した。

 対戦相手の広陵は、星稜と並んで優勝候補に挙げられる強豪だ。「せっかく全国の強いチームと戦えるので、ただ試合をするのではなく、来春、夏につながる大会にしたい」と山瀬。神宮での1試合1試合が、甲子園制覇への成長の糧となる。(勝田 成紀)

 ◆星稜の91年大会優勝 初戦は尽誠学園(四国地区代表)と対戦し、松井の本塁打などで4―3と競り勝った。準決勝・浜松商(東海地区代表)戦では、松井の2試合連続本塁打などで12―2と大勝。決勝は、翌年春のセンバツで優勝する帝京(東京代表)と対戦し、エースの三沢興一(元巨人)を打ち崩して13―8で勝利。4番・三塁の松井は2打数1安打4四球、2番・遊撃の林監督は4打数2安打だった。

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