古川、悲願の初聖地へ前進!21世紀枠候補に…1月25日出場校発表

スポーツ報知
21世紀枠の地区推薦校に選ばれ、ガッツポーズで記念撮影する古川の選手たち

 来春のセンバツ高校野球(来年3月23日から12日間、甲子園)の21世紀枠全国9地区の候補校が14日、発表され、東北からは古川(宮城)が推薦された。今年創立122年目、文武両道を掲げる伝統校が、悲願の甲子園出場へ前進。日々の積み重ねで成長を遂げ、来年1月25日の出場校発表を待つ。

 目標にまた一歩近づいた。東北地区の21世紀枠候補校に選ばれ、OBでもある古川・茂泉公己監督(44)は「非常に光栄。東北の代表なので重みを感じます」。主将の高橋寛太捕手(2年)は「うれしい気持ちもあるが、さらに全員で頑張っていきたい」と力強く語った。

 今秋は県大会で準優勝。57年ぶり出場の東北大会でも、他県の私立校を破り4強入りした。今年創立122年目の歴史ある学校だが、甲子園出場はなし。宮城、福島両県で1校出場だった1971年夏、あと1勝まで迫ったが、後に甲子園で準優勝する“小さな大投手”田村隆寿擁する磐城(福島)に敗れた。甲子園出場は悲願なのだ。

 候補校に選ばれたが、何かを変えるつもりはない。練習前のミーティングで指揮官は「一喜一憂せず、日々の積み重ねをしっかりやることが大事」と選手たちに伝えた。それは普段の生活でも同じだ。集会後の片づけや雪かきなどに部員たちは進んで参加するというが、高橋主将は「先輩たちが築き上げてきて、続けていかなければいけないこと」。周りをみて気づき、自ら動くことは、茂泉監督も言い続けてきた。変わらずに取り組んでいく。

 21世紀枠は9地区を東西に分けて両地区から1校ずつ、残り7校から1校の計3校が選ばれる。「冬の練習はきついけど、みんなで乗り越えていきたい」と前を向いた高橋主将。センバツ切符が届くことを信じ、甲子園出場にふさわしいチームになるため、地道に力をつけていく。(有吉 広紀)

 ◆古川 1897年に創立された、宮城県の公立校。2005年に男女共学化。生徒数716人(うち女子335人)。今春の卒業生のうち、国公立大に66人が合格した。野球部は1921年創部。甲子園出場なし。部員25人。主なOBは、さとう宗幸(シンガーソングライター)。金和宏校長。

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