「21世紀枠」関東地区候補校の石岡一 エース右腕・岩本の憧れは…

スポーツ報知
21世紀枠候補校に推薦された石岡一(茨城)ナイン

 第91回センバツ高校野球大会(来年3月23日から12日間・甲子園)に出場する21世紀枠の各地区候補9校が14日、日本高野連から発表された。関東地区の候補校に選ばれた石岡一(茨城)は明治43年に農学校として開校した県立校で、部員49名のうち約4割が園芸科、造園科に属している。今年で創部104年の歴史を誇るが、春夏通して甲子園出場はない。

 チームの要は、最速147キロのエース右腕・岩本大地(2年)。川井政平監督(44)が「岩本のピッチングがあって、ここまで勝てた」と信頼を寄せるように、今秋の県大会では、自慢の直球とキレのあるスライダーで、明秀学園日立や土浦日大など強豪打線を抑えた。

 目指すは“県立のスター”だ。「同じ県立で農業高。甲子園で準優勝は、すごいなと思いました」と岩本を驚かせたのは、今夏、日本中を沸かせた金足農・吉田輝星(3年)。吉田は175センチ、84キロの体格から繰り出す速球が持ち味の本格派右腕。自身と体格や投球スタイルが似ている「みちのくのドクターK」をひと目見て「本物だ」と感じ、自らの投球フォームと比較して改善を図った。「(吉田は)下半身の使い方が上手。リリースの瞬間、左足の骨盤に体重が乗っていないことに気がついたので、体重移動を意識しました」。年の近い高校生を参考にすることで、イメージをつかみやすくした。 プレー以外にもこだわりがある。造園科で学ぶ岩本の特技はグラウンド整備。甲子園大会を見ている時も、試合と同じように阪神園芸の整備技術をチェックするという。「(整備は)チームで一番うまいと思います。マウンドは、特にきれいにしていますね」と笑みを浮かべる。

 春の甲子園切符を手にする3校は来月25日に発表される。選出されれば茨城県勢では初。進化を続ける背番号1が、期待とともに運命の時を待つ。

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