川淵三郎氏、高知商ダンス出演問題で高野連を強烈に批判「体質を変えないと」

スポーツ報知
高野連を批判した川淵氏

 高知商の野球部員がダンスの有料発表会に出演し、処分が検討されている問題で、日本サッカー協会元会長で、日本トップリーグ連携機構会長としてアマチュア協会の改革を進める川淵三郎氏(82)が26日、日本高野連を強烈に批判した。野球部員の商業的利用を禁じた日本学生野球憲章に抵触するとした判断に対し、都内で日本スポーツアナリスト協会主催のイベントで講演後に「高野連は旧態依然たる体質を変えないと。野球以外の活動に自由に参加できるということをなんでやらないのか」と持論を述べた。

 高知商の3年生野球部員10人は昨年12月、ダンス同好会が入場料500円を取って校外で開催した発表会にユニホーム姿で出演。昨夏の甲子園にチアリーダーで応援してくれたことに対するお礼の友情出演で、全員が野球部を引退していたが、日本高野連は「参加は問題ないが、有料だったことが商業的利用に当たる」と問題視。ダンス同好会の顧問も兼ねていた野球部長の謹慎処分が相当と、日本学生野球協会審査室に上申した。

 バスケットボール界の改革に携わった実績もある川淵氏は、甲子園などで入場料を取っていることとの整合性がとれないと主張し「500円取ったぐらいで、制裁する権利があるのか。高野連が絶対不可侵の神聖な場所であるかのように思っていること自体がおかしい」と怒りを込めて訴えた。

 この問題にはスポーツ庁の鈴木大地長官が「個人的にはもう少し寛容になってもいい」と発言するなど、高野連の対応には波紋が広がっている。

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