高知商ダンス出演 野球部長「不措置」に川淵三郎氏「当然の決定。時代にあった柔軟な対応に期待」

スポーツ報知
川淵三郎氏

 日本サッカー協会元会長で、日本トップリーグ連携機構会長としてアマチュア協会の改革を進める川淵三郎氏(82)が21日、自身のツイッターを更新。高知商ダンス同好会主催の有料発表会に野球部員が出演したことについて、問題視していた日本高野連が野球部長の処分を「不措置」としたことに言及。「当然の決定だと思う。学生野球憲章は『教育の一環としての学生野球』を強調していて他のスポーツとは一味違う感を醸し出している。今後は、時代にあった柔軟な対応に期待したい」とつづった。

 この問題は、高知商の3年生野球部員10人が昨年12月、ダンス同好会が入場料500円を取って校外で開催した発表会にユニホーム姿で出演。昨夏の甲子園にチアリーダーで応援してくれたことに対するお礼の友情出演で、全員が野球部を引退していたが、日本高野連は「参加は問題ないが、有料だったことが商業的利用に当たる」と指摘。ダンス同好会の顧問も兼ねていた野球部長の謹慎処分が相当と、日本学生野球協会審査室に上申していた。

 バスケットボール界の改革に携わった実績もある川淵氏は、甲子園などで入場料を取っていることとの整合性がとれないと主張。「500円取ったぐらいで、制裁する権利があるのか。高野連が絶対不可侵の神聖な場所であるかのように思っていること自体がおかしい」と怒りを込めて訴えていた。さらにスポーツ庁の鈴木大地長官が「個人的にはもう少し寛容になってもいい」と発言するなど、高野連の対応には波紋が広がっていた。

 最終的に高野連は20日、500円は施設使用に関する費用に充当し、学生野球憲章に抵触しないと判断した。

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