16年夏、星稜中で全国制覇の中西主将、腰痛で野球断念も生徒会副会長としてセンバツ応援

スポーツ報知
野球部の激励会では生徒会副会長として応援の陣頭指揮を執った中西さん(右)

 星稜ナインが、夢を諦めた元チームメートの思いも背負って全国制覇に挑む。センバツメンバー18人のうち11人が、星稜中で2016年夏の全日本少年軟式大会を制した選手だ。しかし、主将で3番・一塁だった中西恒晴さん(3年)は、星稜高で野球部には入らなかった。中西さんは「一緒に3年間やってきた選手たちが甲子園で活躍するのは誇らしいこと。応援しています」と思いを託した。

 13日に行われた激励会。中西さんは生徒会副会長として、応援の陣頭指揮を執った。中学で日本一を経験も、中2から腰を痛めており「高校で続けるかすごく悩んだ。少し悔しい思いもあったが、最後は自分で決めた。未練はないです」。スポーツトレーナーを目指しており、現在は星稜中の「学生コーチ」として後輩たちを指導している。

 センバツで優勝候補に挙げられるかつての仲間を「全国大会の経験者が多いので、物おじしない力強さを感じる」と見ている。中でも期待しているのが、生徒会長でセンバツで初めてメンバー入りした吉本有佑捕手(3年)だ。ムードメーカーでもある吉本は「中西みたいに野球を続けたくても続けられない人のためにも頑張る義務が自分にはある。もっともっと声を出します!」と甲子園での大暴れを誓った。(勝田 成紀)

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