山梨学院の二刀流主将・相沢利俊、同校初甲子園2勝へけん引「1つでも多く勝つ」

スポーツ報知
勝負強い打撃が持ち味の相沢

 第91回センバツ高校野球大会(23日開幕、甲子園)に出場する山梨学院は22日、開会式のリハーサルに参加した。主将の相沢利俊投手兼一塁手(3年)は、投げては背番号1の技巧派左腕、打っては巧打の3番打者としてチームの中心を担う。珍しい左投右打で、外野もこなすポリバレントプレーヤーが、札幌第一(北海道)との初戦(25日、第3日第3試合)突破に導く。

 昨夏に続いて甲子園で行進した相沢主将は、決意を新たにした。「チーム一丸となって、1つでも多く勝ちたい」。まずは札幌第一を撃破し、山梨学院初の甲子園1大会2勝と8強進出に王手を掛ける。

 投打に不可欠な存在だ。絶対的エースはいないが、吉田洸二監督(49)から「背番号1は人間的に相沢」と、エース番号を託された。「自分が引っ張らないと」。自覚して練習に励み、巨人・杉内俊哉ファーム投手コーチの現役時代を参考に、得意のチェンジアップや「最後だけ力を入れて投げるイメージ」を磨いた。

 直球は最速128キロだが、制球力で勝負する。昨秋の関東大会では、横浜(神奈川)の最速153キロ左腕・及川(およかわ)雅貴投手(3年)を攻略した春日部共栄(埼玉)打線に対し、計7回1/3を2失点に抑えた。札幌第一の左の主砲・村田凜捕手(3年)についても「コースにしっかり投げられれば大丈夫だと思う」と自信を見せた。

 左投右打は、出場32校のメンバー576人中、明豊(大分)の若杉晟汰投手(2年)と2人だけ。右利きだが、3歳の頃に右投げの兄・優輝さんとキャッチボールし、兄が投げる側の腕で投げているうちに“鏡映し”で左投げになったという。右打ちの打撃では3番として、昨秋の公式戦8試合で31打数14安打、打率4割5分2厘。高校通算38本塁打の4番・野村健太右翼手(3年)と中軸を担う。「投球では任されたイニングをしっかり抑える。打撃では、いい形で野村につなげたい」。甲斐市生まれの頼れる背番号1が、平成最後の甲子園で山梨学院の歴史を塗り替える。(竹内 竜也)

 ◆相沢 利俊(あいざわ・かずとし)2001年7月19日、甲斐市生まれ。17歳。玉幡小1年から玉幡スポーツ少年団で野球を始め、玉幡中では甲府南リトルシニアでプレー。山梨学院に進み、1年夏からベンチ入り。昨夏の甲子園で登板し、2安打を放った。50メートル走6秒5、遠投90メートル。高校通算3本塁打。175センチ、73キロ。左投右打。家族は両親と兄、弟。

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