【センバツ】山梨学院・相沢、昨夏のリベンジ投…1回3失点逆転許した悪夢を払拭

スポーツ報知
先発し4回を投げ2失点の山梨学院・相沢利俊

◆第91回センバツ高校野球大会第3日 1回戦 山梨学院24―5札幌第一(25日・甲子園)

 歴史的な大量得点で、四半世紀ぶりのセンバツ勝利だ。5年ぶり3度目出場の山梨学院は、札幌第一(北海道)を24―5と圧倒し、初出場の94年以来25年ぶりのセンバツ白星。大会タイ記録となる先発全員の24安打、先発全員打点の猛攻。大会史上2位の24点で、山梨県勢の甲子園最多記録だった春の10点、夏の14点を大きく塗り替えた。県勢15年ぶりの春1勝で勢いに乗り、29日の2回戦(午後2時)で、筑陽学園(福岡)―福知山成美(京都)の勝者と対戦する。

 初回から爆発した打線に押されるように、左右の二枚看板も勢いよく腕を振った。先発した左腕・相沢主将は「後攻だったので守備からいいリズムを作ろうと思っていた」。整備されたばかりの真っさらなマウンドに立ち初回を無失点に抑えると4回を投げ6安打2失点。直球にカーブ、スライダーなど変化球を織り交ぜ丁寧にコースをつく投球でアウトを重ねた。

 序盤の大量得点にも、心を緩めなかった。「去年の夏も同じ感じだったので」と相沢。頭に浮かんだのは壮絶な打ち合いとなった昨夏の甲子園初戦(対高知商、12●14)だ。3番手で登板した相沢は1回を投げ5安打3失点と力を出せず、逆転を許した。新チームでは公式戦5試合に登板。経験を重ね、再び帰って来た聖地で雪辱を果たした。

 5回からマウンドに上がった右腕・佐藤裕士投手(3年)も、4回を1安打1失点(自責0)好投。「点差があったので、ストライク先行を意識して投げた」。テンポ良く投げ込み、初の甲子園で結果を出した。

 記録に残る勝利でも、投手陣2人は満足していない。相沢が「そこまでいい出来ではなかった。修正したい」と自らの投球を振り返れば、佐藤も「甘い球もあった。直さないと」。次のマウンドに向け、気持ちを引き締めた。(三須 慶太)

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