大谷翔平、初物づくしの2発4安打「3番」「敵地アーチ」「1試合2発」「左越えアーチ」

スポーツ報知
日本人選手の年度別本塁打

◆インディアンス4―7エンゼルス(3日・クリーブランド)

 エンゼルスの大谷翔平選手(24)が3日(日本時間4日)、敵地のインディアンス戦で初の「3番・DH」に座り、メジャー初となる1試合2発&4安打の大暴れで、チームを勝利に導いた。1回1死一塁で、右腕クレビンジャーから渡米後初めて左翼席にたたき込み、日本人1年目では7人目の2桁本塁打に乗せると、3回には右翼席中段に初の連続打席本塁打。8、9回にも好打し、初物づくしの1日となった。

 3戦ぶりの先発出場、トラウトが右手首を痛めたため、初めて座った3番で、大谷が結果を残した。いきなりだ。初回1死一塁、1ストライク後の96・1マイル(約155キロ)の速球をはじき返すと、打球は逆方向へ。高さ5・8メートルの左翼フェンスを越え、スタンドに飛び込んだ。

 「自分らしい(押し込む)形で打てた」。日本ハム時代の通算48本塁打のうち、11本もたたき込んだ左翼へのアーチで乗った。3回は1度もバット振らずに迎えたフルカウントからの6球目。真ん中の直球を捉えると、マウンドのクレビンジャーががっくりと肩を落とす中、右翼席中段に飛距離135メートルの完璧アーチ。変化球を予想し、「バットを出したらいい所に当たってくれた。(でも)打った瞬間、入ったと思った」。メジャー初のマルチアーチとなった。

 8回は左腕ペレスの外角シンカーをうまく拾って左前に落とし、すぐさま盗塁(今季3個目)を決めて、勝ち越しのホームイン。「2発もすごいが、8回のショウヘイのアグレッシブな走塁が効いた」と、ソーシア監督も絶賛だ。

 9回にも中前安打して、初の4安打。この日は他にも「3番」「敵地アーチ」「1試合2発」「左越えアーチ」が初めて。さらに米メディアによると「10本塁打&50奪三振」(1918年B・ルースは11本塁打&13勝も40K止まり)というメジャー初記録もついてきた。4安打は「中学時代だったらもちろんあると思う」が、日本ハム時代にもなかった大当たりだった。

 4日(日本時間5日8時10分)の先発は13勝6敗、防御率2・79の右腕クルバー。開幕直後の4月10日、1号を放った翌日に2号を放った相手だ。「素晴らしい投手なので、全力で勝ちにいけるように1打席を大事にしたい」。今季出場した3試合のインディアンス戦は、これで4本塁打を含む14打数9安打8打点と抜群の相性の良さ。その勢いで昨季のサイ・ヤング賞右腕も打ちこなしたい。

 ◆1年目2発は4人目

 1年目の日本人選手が10本塁打したのは、別表のように7人目。最多は2006年マリナーズ時代の城島健司捕手の18本。また、1年目に1試合2発を記録したのは04年メッツの松井稼頭央内野手、06年城島、12年ブルワーズ時代の青木宣親外野手に次いで4人目だ。

 日本ハム・栗山監督「普通だろ。時間がかかりすぎだと思っているけど。みんなが無理だということを超えていくのが彼っぽい。頑張ってほしい」

 イ軍クレビンジャー投手「(2本とも)うまく打たれた。最初、左方向に持っていかれたのには驚いた。すごいパワーを持った偉大な選手だね」

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