田中将大、初の2けん制刺しで2失点も…援護なく連敗

スポーツ報知

◆ヤンキース1―3レイズ(16日・ニューヨーク)

 日本人初となるメジャーデビューからの5年連続2桁勝利を目指すヤンキースの田中将大投手(29)が、16日(日本時間17日)本拠地で行われたデーゲームのレイズ戦に先発。6回を投げ2失点で4敗目を喫し、今季初の連敗。今季最多の9安打も、自身初めて1試合に2度、けん制で走者をアウトにするなど粘ってクオリティースタートの内容だったが、打線の援護に恵まれず、10勝目はまたもお預け。防御率は4・03となった。

 初回先頭から4連打、ウェンデル、ファムの2本の二塁打でいきなり2失点。この2点が重くのしかかった。「立ち上がり、いきなり4連打は今季なかったかなという中で、2回目以降はアジャストすることができた。そこに関しては良かったですけど…」

 前回登板(10日対レンジャーズ)ではスプリットの制球に苦しみ、4月17日以来の今季3敗目。連勝も「7」でストップした田中。この日も万全ではなかったが、毎回の今季最多9安打もスライダーを軸に立て直した2回以降は、走者を出すも粘りの投球で追加点を許さなかった。

 素早いけん制能力でも魅せた。5回1死から一塁走者ウェンデルを、6回は1死で二塁走者の崔志萬を見事に刺した。「してやったりというのはある。相手からしたら痛いミス。ああいうプレーで流れが変わることもあるし、自分を助けることもある。大事にしてきていること」

 けん制、クイック、ベースカバーなど総合力の技術に定評ある田中らしい1試合2けん制刺しだったが、登板中の援護点は、最近3試合でわずか1点と恵まれていない。「スプリットの投げている感覚がよくない。前回に比べたらよくなっているので、また少しずつやっていく」と前を向いた。次回登板は順当なら、敵地でのマーリンズとの交流戦で5年連続10勝をもぎとってみせる。

 (一村 順子通信員)

野球

×