牧田、自身最長の3回1/3を無失点 打撃でもあわやの打球

スポーツ報知

◆Dバックス5-1パドレス(16日・サンディエゴ)

 パドレスの牧田和久投手(33)が16日(日本時間17日)、本拠地でのダイヤモンドバックス戦で0―5の1回2死満塁から2番手として登板。メジャー自己最長となる3回1/3を投げて1安打無失点、3奪三振、3四球と好投した。防御率は6・10となった。

 予期せぬ登板にも牧田はベテランらしい落ち着きで動じることはなかった。先発ニックスが5点を奪われ、なお2死満塁としたところで降板。早々と訪れた出番にも牧田は「準備はちゃんとできていた」。2番ポラックを内角低めに沈む直球で三ゴロに仕留めてピンチを脱した。

 2回以降も直球を軸に、高低へときっちり投げ分けて相手打線に追加点を与えず。メジャー自己最長となる3回1/3を無失点に抑え「先発が崩れたんで、最低でも4回くらいまでいかないといけないと思ってた。最低限の自分の仕事はできた」と大きくうなずいた。

 3回には打撃で本拠地を沸かせた。1死から打席に向かうと、真ん中の直球を捉えた打球は左中間への痛烈なライナー。好捕されて左直となったものの、試合後に打球速度が99マイル(約160キロ)だったことを伝え聞くと「ホームランまでは程遠いなって感じはするけど、ほんとに惜しかった。高校生以来じゃないですかね、あんないい当たりしたのは」と快活に笑ってみせた。

 7月7日のダイヤモンドバックス戦ではメジャーワーストの7失点。当時を振り返り「あの時は相手に合わせてしまっていた。マウンドで余裕がなかった」。

 約1か月のマイナー生活で自身の投球スタイルを見つめ直した牧田は「日本で投げていた感覚、柔らかさを取り戻せた」。言葉どおりの力みのない投球フォームで、8月12日のメジャー復帰後は2試合無失点。自信を取り戻した“和製サブマリン”が巻き返しを図る。

(穐村 賢通信員)

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