大谷、代打で8試合ぶり豪快13号3ラン

スポーツ報知

◆エンゼルス11―7レンジャーズ(18日・アーリントン)

 【アーリントン(米テキサス州)=金岡美佐】エンゼルスの大谷翔平選手(24)が18日(日本時間19日)、敵地のレンジャーズ戦に7回代打で出場し、8試合ぶりの13号3ランを豪快にバックスクリーン横に放り込んだ。今週には、マイナーの選手相手に右肘故障後、初めて実戦形式の投球を行う予定で、まだ4勝にとどまっている“リアル二刀流”復活に向けつき進んでいる。

 打った瞬間に本塁打と分かる一発だった。7―6で迎えた7回1死一、二塁。相手先発が左腕のためベンチスタートだった大谷が代打で打席に立つと、2番手右腕バトラーの真ん中高めに入った152キロの直球を上体を反らしながら強振。打球は中堅手がぼう然と見上げ、グローブライフ・パーク名物の中堅後方芝生に陣取った観客のグラブに収まった。「スコアリングポジションのチャンスだったので、1点取りにしっかりと自分の形で打てればいいなと思ってました」

 出場8試合ぶりの本塁打。代打では7月8日、本拠地でのドジャース戦以来2本目だ。ア・リーグ西地区のチーム相手には初の一発で、いつもと違うバッティングだった。歯を食いしばり、頬を膨らませながら押し切った。右足はつま先まで地につけたまま。左膝が折れそうになりながら、右足を精いっぱい伸ばして支え、フォロースルーの瞬間は右足が浮くという力感たっぷりのスイングで仕留めた。

 激しい雷雨で予定より2時間26分遅れで開始。ダメ押しの3ランが飛び出したのは、日付が変わる約10分前。中止が危ぶまれながら「(代打のため)今日は前後の組み立てとか、そういうものは考える必要もなかった」と集中力を切らさず出番を待った。

 二刀流復活も近づいている。21日から敵地のDバックスとの2連戦がアリゾナ州フェニックスで行われるが、ソーシア監督は、当地がエ軍キャンプ地テンピに近いため、右肘の内側側副じん帯損傷後初となる実戦登板をやることを明かした。

 大谷は「(投手)復帰に向けてメドが立っているところで、気持ち的に前向きなんじゃないかなと思います」。序盤戦に全米を震撼させた、強打&剛腕の再現を前に、この順調な投手カムバック構想が進んでいることも、今月4発目の本塁打にプラスに働いていると言いたげだった。

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