大谷、逆転15号3ラン「いい仕事できた」1年目の松井にあと1

スポーツ報知

◆エンゼルス10―7ロッキーズ(27日・アナハイム)

 【アナハイム(米カリフォルニア州)=金岡美佐】エンゼルスの大谷翔平投手(24)が27日(日本時間28日)、本拠地のロッキーズ戦に「4番・指名打者」でフル出場し15号3ランを放った。日本人選手のメジャー1年目での15本塁打は、井口資仁(Wソックス)に並び3位タイとなった。16本塁打で2位の松井秀喜ヤンキース)にはあと1。本塁打率では38・9の松井を大きく上回る15・7と驚異のペースだ。また、15発&4勝は1919年のベーブ・ルース(Rソックス)以来99年ぶり3人目の偉業だ。

 まさに4番の仕事だった。1点を追う4回無死二、三塁。大谷は今季10勝を挙げている先発右腕、J・グレイの外寄りに入った94マイル(約151キロ)の直球を強振した。ライナー性の打球は、中堅左のロックパイル最前部へ飛び込む一時逆転の15号3ラン。「いい仕事ができた。(15本塁打は)まだ終わっていないので、何も感じることはない。最初よりは技術的にも進歩しているし、打席の中での待ち方もいいと思うので、もっといきたい」。5打数2安打3打点と活躍した大谷は、ベンチ内では満面の笑みで同僚から祝福された。

 球史に残る一発だ。4勝&15本塁打は1919年のB・ルース以来、99年ぶり3人目の偉業。日本人選手のメジャー1年目の15本塁打は、2位の2003年・松井秀喜にあと1本に迫り、06年・城島健司(マリナーズ)の18本も射程だ。しかも、本塁打率(本塁打1本に要する打数)は15・7。城島の28・1、松井の38・9を大きく上回るハイペースで量産している。「素晴らしい選手たちの中に入っていけるのは、すごくいいこと」。8月は打率3割3分3厘、6本塁打と打撃好調だ。

 志願の出場だった。試合前には9月上旬の投手としての復活へ向けて3度目の実戦形式の投球練習で50球。ソーシア監督はベンチスタートも考えたが、「本人がどうしても打ちたいと言ってきた」という。

 5―7で迎えた8回無死一塁では、今季16度目のマルチ安打となる左前打を放って逆転劇を演出。この回、2死満塁で再び打席が回り、内角の速球に見逃し三振。自信を持って見送ったがストライクの判定となり、両手を膝について、しばらく動けないほど悔しがった。「最後、もう1本打って、ダメ押し(点)を入れられれば良かった」と振り返ったが、4番を務めた試合で初勝利。チームの連敗を6で止めた。

 マウンドに戻る日も近い。「自分に与えられた仕事はできていない。投手もしっかり仕事ができるように頑張っていきたい」。二刀流・大谷の本領発揮はこれからだ。

 ◆3度目実戦形式投手「いけます」 大谷はこの日の試合前に、右肘故障から3度目となる実戦形式の投球練習を行い、「もういけますよ」と、投手復帰へ自らゴーサインを出した。右打ちと左打ちのマイナー2選手を相手に8打席。スライダー、スプリットなど全球種を織り交ぜ、1回と2回は15球、3回は20球の計50球を投げ、33球はストライクだった。「メジャーリーグでのレベルで投げてみないと分からないところも多い。本番で何かヒントを見つけられたら」と、前を向いた。

 〇…大谷はこの日の試合前に、右肘故障から3度目となる実戦形式の投球練習を行い、「もういけますよ」と、投手復帰へ自らゴーサインを出した。右打ちと左打ちのマイナー2選手を相手に8打席。スライダー、スプリットなど全球種を織り交ぜ、1回と2回は15球、3回は20球の計50球を投げ、33球はストライクだった。「メジャーリーグでのレベルで投げてみないと分からないところも多い。本番で何かヒントを見つけられたら」と、前を向いた。

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