エンゼルス・大谷翔平に聞く…20号にイチロー賛辞も「ホームランバッターとは思ってない」

スポーツ報知

◆エンゼルス 5-6 マリナーズ(15日・アナハイム)

 エンゼルスの大谷翔平投手(24)が15日(日本時間16日)、本拠地のマリナーズ戦で「4番・DH」で先発出場。初回の第1打席で中越え20号ソロを放った。憧れのマリナーズ・イチロー会長付特別補佐の前で、日本人では10年にエンゼルス・松井秀喜が21本塁打を放って以来2人目の大台到達。マリナーズ・イチロー以来の新人王獲得へ大きくアピールした。一問一答は下記の通り。

 ―ホームランの打席を振り返って。

 「初回にいい入りができたかなと思います」

 ―1年目に20本塁打に到達した日本人は初めてだ。

 「すごくうれしいんですけど、まだ終わってないので。明日からまた切り替えて頑張りたいなと思います」

 ―トラウトの後ろを打つことの難しさは。

 「かなり得点の機会と打席が多くなってますし、ほぼ確実にああいうふうなシチュエーションが多いかなと思うので、今日も最後もそうですけど、なんとか出塁できるようにトラウトの後に打ちましたけど、ああいうところでも2点3点入るシチュエーションが作れるんじゃないかなと思います」

 ―イチローの前で初めてホームランを打った。

 「すごいうれしいですけど、なんとか今日も勝てるような試合展開だったので、なんとか勝ち切れるように頑張りたいなとは思ってます」

 ―イチローは「本物のホームランバッターだ」と話したようだ。

 「自分ではホームランバッターだとは思ってないですけど、いろいろなやり方で得点に絡んでいけるように。それも一つの手段として、数多く長打を打てればいいんじゃないかなと思います」

 ―20本塁打を打ってきたが、メジャーで通用する対応できると思った打席はあったか。

 「序盤のホームランと内容が違かったりとか、そういうのはあるとは思います。正直実力よりホームランが出てるっていうのはあるかなと思うので、それは相手との兼ね合いだったりとか、運がよかったりとか。最近はどちらかというといい打席が増えているかなとは思うので、前半よりも。あと15試合、そういう打席を1打席でも多く作っていければなと思います」

 ―7月に停滞期という話をしたこともあったが、今のボールの見え方というのは当時とは違うか。

 「一段上がるごとに次の課題が出たりとか、必ずしもステップを踏めば数字が上がるということではないので。そういう点でいえばむしろ課題の方が多く出てきてるんじゃないかなと思います」

 ―自分のゾーンで打てている感覚はあるか

 「それはピッチャーによりけりというか、88マイルのピッチャーもいれば、98マイル、100マイルのピッチャーもいるので、必ずしも同じやり方で打てるというわけではないので、最終的には同じやり方でどんなピッチャーも打てるような技術を持つことが一番いいと思いますけど、まだまだそういう技術はないと思っています」

 ―ボールを飛ばすという技術が上がっている自覚はあるか。

 「単純なパワーもそうですし、捉え方もそうですし、それは確実に上がってるかなと思います」

 ―いい打席が増えたと話していた。打てる球を確実に捉えられるようになってきたということか。

 「今までなら確実に打ち取られているような打席を、ちょっとでも粘れたりとか、(カウント)3-2に持っていけるようになったりとか、結局打ち取られる打席でもそういう少しの進歩が確実に手応えになって次の打席に生かされてると思うので、そういう点でいえばいい打席が増えてるのかなと思います」

 ―9月初旬に故障があったが、それまでよりもいい結果を残している。メンタルの部分で強くなっていると感じるか。

 「100%予想していなかったことではなかったので、ある程度は準備してましたし、突発的なけがではなくて、長年の疲労も含めたことなので、ピッチャーなら誰でも準備していることではあると思うので、正直そこまでメンタル的に落ちてるっていうことはなかったと思うので。むしろ周りの人が心配してくれたりとか、落ち込んでいるっていうところが強かったので、特に僕がなおさら落ち込むということはなかったかなと思います」

 ―その中で結果を出していることについては。

 「結果を出していることはうれしいですね」

 ―数日前にヒットを打っても思った当たりではないと話していた。今日の本塁打はイメージ通りのスイングだったか。

 「もちろんピッチャーによっても可能性が変わってくるので、今日の相手ピッチャーの持ち球だったりとか、球速だったり切れだとか、その中で出せる形っていうか、その中でのホームランかなと思うので。これがまた違うピッチャーだったら違う入り方とかをしないといけないんですけど、今日のピッチャーへの対応としては良かったんじゃないかなと思います」

 ―左中間方向へバットを振っているというイメージか。

 「一番いいのは来た球を打つっていう。ストライクに来た球を、球種ではなくて、コースではなくて。ストライクゾーンに来た球をホームランにできるっていうのが一番じゃないかなと思います」

 ―打者に専念して打席を多く重ねる中で、課題をこれまでよりも早いペースでクリアできている感覚はあるか。

 「これはピッチャーをやっていなかったからっていうのではなくて、明らかにステップを踏む段階で、一気にいく場合っていうのが結構あるんですけど、練習も含めて。そういうのが結構後半は多いかなと思います。一の課題がまた違うところで生きてくるというか、そういうのが多いかなと思います」

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