サイン盗み疑惑撲滅にアストロズ・バーランダーが新提案

スポーツ報知

 アストロズのジャスティン・バーランダー投手(35)が17日(日本時間18日)、大リーグで問題化しているサイン盗み撲滅のため、選手会に、選手、コーチのワイヤレス機器着用許可を求める提案をしたと明かした。

 NFLのようにヘッドセットを使って選手、コーチ間で意思の疎通を測れば、サイン盗みを困難にし、尚且つ、試合時間短縮化に繋がるという考えだ。

 「ヘッドセットを着用して、サインを出すことができれば、問題解決へのステップになるし、20分は試合時間を早められると思う」

 投手の癖から球種を見抜く単純なものではなく、最近はテクノロジーを駆使したサイン盗みが問題化。試合中、サインが頻繁に変わるため、捕手がマウンドに行き、打者が打席を外す機会も増え、試合時間が伸びる傾向も。過去にジラルディ元ヤンキース監督が提言したヘッドセット着用案を、選手側から改めて提案した格好だ。

 13日にフェンウェイ・パークで行われたレッドソックスとのリーグ優勝決定戦第1戦で、カメラを携帯したアストロズ職員が不審な行動を取って退去させられたことが16日に発覚。一夜明けたこの日、大リーグ機構は「調査の結果、敵軍が不正をしていないかを監視していたという結論に至った」とサイン盗みではないという見解を発表し、「プレーオフに残る4球団に、不正行為の疑惑があれば、直接、機構側に報告するよう通達し、本件の調査を終了する」とし、罰金等の処分は課せられなかった。

 レッドソックスは、昨年、ダグアウトに禁止されている電子機器を持ち込み、罰金処分を受けた前例があり、球界全体に疑心暗鬼が広まっている。アストロズ・ヒンチ監督は「テクノロジーを駆使した情報戦は年々厳しくなり、皆に被害妄想がある。一両日で解決できる問題ではないが、健全な状態にする必要がある」と、球界全体で改善への取り組みを訴えた。(一村 順子通信員)

野球

×