レッドソックス5年ぶりワールドシリーズ進出 プライスPS12試合目での初勝利

スポーツ報知

◆ア・リーグ優勝決定シリーズ第5戦 アストロズ1―4レッドソックス(18日・ヒューストン)

 レッドソックスが昨年覇者のアストロズを4―1で下し、対戦成績を4勝1敗としてリーグ優勝を決めた。ワールドシリーズ(WS)出場は5年ぶり13度目となる。

 プライスの左腕がWSの扉を開いた。マルティネス、ディバースの2発で4―0とリードして迎えた6回2死。昨年のMVPアルテューベを打席に迎え、渾身の力を振り絞った。最後はチェンジアップ。圧巻の3球勝負でポストシーズン(PS)自己最多となる9個目の三振を奪った。「最後、上位打線を打ち取れたのが大きかった。特別な試合になった」

 7回以降を任された救援陣がソロアーチ1本に抑えてゲームセットを迎えると、敵地のマウンド上にできた歓喜の輪に走った。レイズ時代の2010年からPS先発試合12試合目でつかんだ初勝利(9敗)。9年にわたる呪縛が解けた瞬間だった。

  キャンプ初日や公式戦終了時の節目にPSでのリベンジを問われるのが恒例行事。「その質問には慣れたよ」と苦笑いする。地区シリーズ第2戦は2回途中KO。年俸約30億円左腕の背信ピッチに、ファンは大ブーイング。地元メディアも酷評したが、14日の優勝決定シリーズ第2戦は先発で初めてチームに勝ちがつき、手応えを感じていた。「昨晩、眠りにつく前に勝利をビジュアル化できた」。胃の疾患でセールが第5戦の先発を回避。自身初の中3日先発を任されて気合も充実していた。前日は救援登板に備え、9回に25分間もブルペンで肩をつくるフル稼働ぶりだった。

 「“極上のデービット・プライス”だった。彼のためにも、球団のためにもハッピーだ」と就任1年目でリーグ優勝を飾ったコーラ監督。7回2死から第3戦に先発したイオバルディを3番手で救援起用するなど采配は冴え渡った。

 この日は43歳の誕生。ハッピーバースデーの大合唱の後、シャンパンファイトがド派手に始まった。

(一村 順子通信員)

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