ヤンキースが菊池雄星獲得へ本腰 代理人ボラス氏と交渉開始

スポーツ報知
メジャー移籍を目指す西武・菊池

 【ラスベガス(米ネバダ州)一村 順子】大リーグのウィンターミーティング(WM)が10日(日本時間11日)、米ネバダ州ラスベガスで開幕。ヤンキースのブライアン・キャッシュマンGMは同日、ポスティングシステムでメジャー移籍を目指す西武・菊池雄星投手(27)と交渉を始めたことを明かした。

 「代理人と話し、正式に交渉を始めた」と同GM。交渉解禁となったのは4日(同5日)だが、左腕獲得へ早々に代理人のスコット・ボラスと接触した形だ。「メジャーで通用する先発投手として、我々は熱心に調査を進めてきた選手。ここに来る前にボラス氏と話をした」。球団首脳、代理人らが一同に集まるWM開幕に先駆け、菊池獲りに着手したことを明かした同GM。ナショナルズとの一騎打ちとなった左腕パトリック・コービンの争奪戦に敗れた同GMは「6年という契約はできなかった。ナショナルズにおめでとうと言いたい」と敗北宣言し、一気に菊池獲りへ方向転換したことを認めた。

 田中将大、セベリーノ、サバシアの3本柱に加え、マリナーズからトレードで左腕パクストンを獲得。グレイはトレードで放出する方向で、ここに菊池を加えて黄金のローテーション構想を完成させるつもりだ。

 菊池との交渉期間は、来年1月2日(日本時間3日)までの30日間。今オフはFA市場に先発左腕が多く、目玉であるダラス・カイケル、J・A・ハップの動向も菊池の交渉に影響を与えると思われる。「ハップは違う代理人。カイケルは同じ代理人(ボラス氏)。FAやトレード市場に他の選択もある中で色々な駆け引きが行われる。我々の(菊池への)熱意を認識して(交渉を)進めていく」と同GMは菊池を取り巻く市場の動向を見つめている。現地入りしている西武の宮田隆編成部国際業務担当チーフは「我々としては待つしかない。状況を見守っていく」と語った。早々と交渉をスタートさせたヤンキースを筆頭に、来年1月2日の期日まで10球団以上とみられる球団の“ボラス詣”が続く。

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