マリナーズ菊池雄星、初の「ライブBP」で被安打2本 イチローに気づかず

スポーツ報知

 マリナーズの菊池雄星投手(27)が19日(日本時間20日)、メジャー初実戦となる「ライブBP」で打撃投手を務め、4人の打者を相手に30球を投げた。開幕スタメン候補のティム・ベッカム遊撃手と、正左翼手候補のドミンゴ・サンタナ外野手とも対戦。変化球を交えながら30球を投げて、安打性の当たりは2本のみだった。

 4つの空振りも奪った左腕は「最初にしては悪くはないかなと思います。ストレートに関しては空振りも何回かとれていたし、差し込めているボールも何回かあったので、そういう精度を高めていけばいいものになっていくのかなと思います」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。

 サンタナは雄星の投球について「とても良かった。速球もカーブもシャープ。特に彼の投球モーションは、タイミングを取るのが難しかった」と話し、ベッカムも「速球に勢いがあって、球筋も多く、スライダーも活力に満ちている。俺に投げた今日のベストピッチは、カーブだね。大きくて鋭かった。球速はわからないけど、94、95マイル(約151~153キロ)は出てたんじゃないか?」とたたえた。

 ライブBPの直前にはブルペンに入り、34球を投げた。投球練習中には、ブルペンの裏にあるケージからバットを持ったイチローが現れ、菊池の背後に立った。イチローの登場に日米の報道陣がざわつき、チームスタッフたちが一斉に2人をフレームに収めようと懸命に写真を撮影。イチローは雄星の投球練習を見守り、最後の1球を見届けると静かにフィールドへ移動した。イチローが見ていたことを報道陣から聞いた雄星は「そうなんですか? マジっすか? 教えて下さいよ。本当ですか。全然、知らなかったです。自分のことでまだまだ精一杯なので…」と驚きながらも、ルーキーの初々しさを見せた。

 サービス監督は、22日にもう一度ライブBPで投げてからオープン戦で登板させる方針を示し「雄星は予定通りに仕上がっているが、乾燥したアリゾナで、新しいボールで投げることに対して、もう少し調整する時間が必要だ」と話した。

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