ダルビッシュが納得の88球 バットではタイムリーを放ち「すごいうれしかった」

スポーツ報知

 カブスのダルビッシュ有投手(32)は19日(日本時間20日)、マリナーズとのオープン戦に先発し、右手薬指にできたマメの影響で5回途中で降板した。4回2/3を投げて5安打2失点(自責1)、6奪三振、2四球の内容だった。

 5回2死二、三塁。この回、5人目の打者に4球目を投じるとマウンドのダルビッシュは右手の指を気にするしぐさを見せた。マドン監督、トレーナーがマウンドに集まって状態を確認。大事を取って降板となった。

 「最後の球。スライダーを投げて(マメができた)。シーズン中だったら、あと1ストライクで勝ちだから投げるだろうけど、春季キャンプだからやめた。薬指だし、2、3日で投げられるようになると思う」。登板後のダルビッシュは時折、笑みも浮かべながら軽傷をアピールした。

 アクシデントで降板するまでは、納得の投球を続けていた。序盤こそ走者を背負ったが、「3回くらいから(直球が)いい感じになった。今くらいの切れがあれば、なかなか(打球は)前には飛ばないと思う」。前回14日のレンジャーズ戦で苦しんだ直球を試合の中で修正し、「いい日はいいんですけどね。それがダルビッシュですよ。良かったり悪かったり」と軽口で報道陣を笑わせる余裕も見せた。

 球数は今キャンプ最多の88球。昨季は右肘の故障の影響で8登板に止まったこともあり、スタミナ面での強化も課題。下半身の入念なトレーニングで体力面の向上も見られているという右腕は「「確実に一歩ずつ良くなってる感じはする。体力的な部分で強くなっていると思うので良かった」と納得した。

 この日は初めて打席にも立ち、3回2死満塁で回った打席で遊撃手を強襲する適時打をマーク。「自分でもびっくりする打球が飛んで、すごいうれしかった」と素直に喜んだ。

 ここまで4度のオープン戦登板で防御率は2・25と好調。アリゾナでの実戦登板をあと1試合残している右腕は「いろいろ悩みながらも(ここまで)結果としてそんなに悪くない。球の質としては悪くないけど、体力的に、もうちょっと7回とかに楽に行けるようにしたい」。9日後に迫った開幕を見据えた。(メサ=穐村 賢通信員)

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