菊池雄星がイチローからもらった大切な言葉とは

スポーツ報知
MLB初登板初先発で好投を続ける菊池雄星(カメラ・泉 貫太)

◆MLB日本開幕戦 アスレチックス―マリナーズ(21日・東京ドーム)

 マリナーズの菊池雄星投手(27)が、引退を決断したイチローに感謝の言葉を述べた。

 8回の守備でイチローが交代すると、ベンチの前で抱き合い涙を流した。試合後の会見でもイチローに関しての質問が飛ぶ、と約1分間沈黙し、涙をこらえきれなかった。

 「幸せな時間でしたね。キャンプからこの日までイチローは日本でやることがギフトとおっしゃいましたけど、僕にとってはイチローさんとプレーできたことが最高のギフトだったと思います」

 幼少期から憧れの人だった。チケットを握りしめ、1人で電車とバスを乗り継ぎ、イチローを見に行ったこともあった。マリナーズ入団後、共にプレーした時間は夢のようだった。

 「言葉もそうですし、毎日、徹底して誰よりも準備をする。そして野球に向き合う。その姿勢を僕は今まで本だったりとか特集だったりを必ず見てきてイメージの世界でしかなかったですけど、それをはるかに超える存在感と野球に対する向き合い方を目にした」

 イチローと接する中で多くの刺激を受けてきた。もらった大切な言葉を胸に秘める。

 「会話の中では、とにかく結果を出せ、と。『1年目から結果を出すことでみんなが認めてくれる。それを3年間続けてね』と言う話をしてくれました。その言葉を大切に、とにかく1年目から。また来週も試合がありますし、そこに向けてしっかり準備をしていきたいなと思います」

 この日、初勝利はお預けとなったが、日本人投手の開幕2戦目先発デビューは2009年の上原(オリオールズ)と並んで最速で日本人メジャーリーガー初の日本デビューとなった。4回まで無失点、初勝利まであと一歩だった。イチローへの感謝の気持ちは、形で示していく。

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