チチロー「将来ある子どもの指導に当たってほしい」

スポーツ報知
イチローの引退について涙ながらに語るチチローこと父・鈴木宣之さん(カメラ・保井 秀則)

 21日に現役引退を表明したマリナーズ・イチロー外野手(45)が22日(日本時間23日)、本拠地の米シアトルに到着した。当地ではファンフェスタ、オープン戦、本拠地開幕戦(対Rソックス)が予定されている。

 イチローの父・鈴木宣之さん(76)が23日、愛知・豊山町の自宅前で取材に応じた。20、21日のアスレチックス戦を東京Dで観戦。「培ったものを生かす人生にしてほしい。将来ある子どもの指導に当たってほしい」と、涙を浮かべながらねぎらった。

 宣之さんは「これが引退の花道かも」と予感し、来日前のイチローに「今までの豊富な経験、知識を生かすチャンスだ。頑張れ」とメールを送ると「ありがとうございます」と返信があったという。

 第2戦の試合前にイチローの妻・弓子さんから「実は…今日の試合が終わったら引退します」と伝えられた。8回に訪れた交代の場面では父子で野球漬けだった少年時代を思い出し「これまでよくやったと涙が湧き上がった」と感情を抑えることができなかった。

 息子をプロ野球選手にすることが夢だった宣之さんにとって、新たな夢は“第2のイチロー”の育成だ。「少年野球の全国大会を豊山町で開けたらと思っていた」。1996年から県内の小学生チームを中心にした「イチロー杯」が行われており、昨年12月は192チームが参加。全国規模の大会に拡大できれば少年たちの新たな目標になり、野球人口減少の一助になり得る。(長尾 隆広)

野球

×