【阪神】窮地の今こそもっと楽しめ…掛布SEA特別観戦記

2018年6月25日12時43分  スポーツ報知
  • 8回1死満塁、三邪飛に倒れる福留

 ◆阪神6―11広島(24日・甲子園)

 阪神は広島との打撃戦に敗れ、今季ワーストの5連敗で2シーズンぶりの単独最下位に転落した。首位・広島との差は今季最大の7・5ゲームとなり、13年ぶりのリーグ制覇がかすみはじめてきた。阪神・掛布雅之オーナー付シニア・エグゼクティブ・アドバイザー(SEA)が、特別観戦記を寄せ、窮地の虎にエールを送った。

 阪神ベンチ、ナインは苦しい今こそ「楽しむ」という原点を思い出してほしい。野球というスポーツは本来、プレーしている選手も、見ているファンも楽しいものだ。グラウンドで「白い歯を見せろ」と、言っているわけではない。プロ野球は食うか食われるかの厳しい世界であり、阪神というプレッシャーの強い独特の環境も承知の上だ。それでも、ファンに「勝負を楽しむ」野球を見せることが、最下位からの巻き返しにつながると思うのだ。

 9回に5失点したドリスは登録抹消明けの中14日の登板で、気の毒な面もあった。自らのバント処理のミスで勝ち越し点を与え、1死満塁で鈴木を迎えた場面では気持ちで負けていた。だが、この試合の一番の敗因は取れるところで点を取れなかった攻撃面にある。同点の8回1死満塁で福留、糸井で勝ち越せなかったことで、勝負の流れは傾いた。広島投手陣の乱調もあって6、7回の2イニングで5点のビハインドを追いついたが、3、4、5回と1点が欲しい場面では得点を挙げられなかった。グラウンドの重圧が伝わってきた。余裕のないチーム状況の中、攻守に「窮屈さ」を感じた。

 今年は「執念」というチームスローガンを掲げ、球際の強さや、チャンスでは泥臭くてもいいから結果を出すことを求めてきた。だが、現状では「厳しさ」がプレッシャーになっているのかもしれない。「明るさ」と「厳しさ」の同居した環境作りこそ、金本監督が目指してきたもの。まだシーズンは残り78試合もある。首位の広島も盤石の強さではなく、つけいる隙はある。下を向くことなく戦ってほしい。(阪神タイガースオーナ付SEA・掛布 雅之)

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