【オリックス】ディクソン、146球完封!自己最多12Kでプロワースト阻止

スポーツ報知
12奪三振完封で2勝目を挙げたディクソンは、娘のケンジーちゃん(中央左)、ナラちゃん(中央右)、ローレン夫人と一緒に写真に納まった(カメラ・義村 治子)

◆オリックス11―0日本ハム(17日・京セラドーム大阪)

 146球目。ディクソンは、ナックルカーブでアルシアを三邪飛に打ち取ると、天を仰いで手をたたいた。8回まで116球を投げていたが「最後までいきたい。その一心です」。男気でマウンドに向かった9回は2死満塁としたが、30球を投じて抑えた。開幕82試合目でのチーム初完投初完封。2004年に日本ハムが記録した開幕から82試合無完投試合のプロ野球ワースト記録をギリギリで阻止した。

 右腕にとっても久々の快投だった。14年3月29日の日本ハム戦(札幌D)以来の完封。この日は初回2死から6者連続奪三振など、自己最多の12奪三振をマークした。来日最多の球数を投げ込んだが「自分でも何が起こったか分かりません。調子はすごい良かったと思う」と笑みをこぼした。

 在籍6年目の今季は、開幕5連敗を喫するなどスタートダッシュは最悪だった。福良監督は「80球を超えると急に打たれ出してしまう」と指摘していた。今季はこの試合まで100球を超えたのと、7回投げたのは1試合ずつしかなかった。

 ディクソンら先発陣が苦戦する一方で増井、山本らリリーフ陣は抜群の安定感を見せている。その結果、81試合完投勝利がなくてもAクラス争いを演じている。「後ろの投手にいかせた方が良いときはありますが、それ以外は最後までいきたいという気持ちはあります。きょうは最後まで投げたかった」。普段はクールな助っ人右腕の意地だった。

 打線の大量援護もあり、後半戦初勝利は11―0の大勝。指揮官はディクソンの熱投に「球威もあって最後まで落ちなかった」と賛辞を惜しまなかった。後半戦の上位争いへ、光明の1勝となった。(原島 海)

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