【楽天】アマダーから禁止薬物 出場停止6か月も本人は身に覚えがないと主張

スポーツ報知
7月24日の日本ハム戦で、右越え18号ソロ放ったアマダーはベンチのナインに迎えられる

 NPBアンチ・ドーピング調査裁定委員会は9日、楽天のジャフェット・アマダー内野手(31)に対し、18年8月9日から19年2月8日まで、6か月の出場停止処分を科すと発表した。

 アマダーは6月13日の中日戦(楽天生命)において行われた競技会ドーピング検査の対象選手となり、尿検体が採取された。7月23日に分析機関より、クロルタリドンとフロセミドの検出報告があり、アマダーの検体であることを確認した。ともに利尿作用のある薬物という。

 来日3年目の今季は、4、5月に打率1割台に低迷も、6月に44打数16安打、打率3割6分4厘、4本塁打、13打点をマーク。7月も69打数21安打、打率3割4厘、11本塁打、17打点を記録するなど調子を上げていた。だが、8月3日に右脇腹痛で2軍落ちになっていた。

 楽天はアマダーに対し、規定に基づいて自宅謹慎とする対応を発表。だが、アマダーが身に覚えがないと主張していることを鑑み、摂取物など再度調査中といい、その結果の判明を待って改めて事実関係と処分内容を公表する予定とした。

 アマダーは球団を通して「これまでの野球人生においてドーピング行為を行ったことは決してありません。禁止物質を意図的に摂取したことも一度もありません。興奮剤や筋肉増強剤などを利用したこともなく、利尿剤や隠蔽薬を利用することも考えられません。過去数々のドーピング検査を受けてきましたが、全て陰性でした。今回の陽性反応には大変な驚きと共に、身に覚えのないことでとても不安でもあります。引き続き原因追及のための調査には全面的に協力していく所存です。皆さま、ご心配をおかけしていること申し訳ございません」とコメントした。

◆ジャフェット・アマダー(Japhet Amador)1987年1月19日、メキシコ生まれ。メジャー経験はないが、16年に楽天入り。プロ野球史上最高重量135キロのパワーで今季は62試合の出場で20本塁打とチーム内で最多アーチを誇っていた。193センチ135キロ。右投右打。年俸8000万円。

 NPB過去のドーピング処分

 ▽ガトームソン投手(ソフトバンク) 07年8月10日、出場停止20日間、球団に制裁金750万円。使用していた発毛剤に禁止薬物「フィナステリド」が含有(当時)。

 ▽ゴンザレス内野手(巨人) 08年5月26日、通称「グリーニー」と呼ばれる興奮剤に特徴的なアンフェタミンなど3種類の薬物が検出され1年間の出場停止処分。巨人は契約解除した。

 ▽リオス投手(ヤクルト) 同6月28日、筋肉増強剤「ハイドロキシスタノゾロール」が検出され、1年間の出場停止処分。ヤクルトは同7月14日に契約を解除した。

 ▽井端弘和内野手(中日)11年9月1日 禁止物質のプレドニゾロンなどが検出されたため、ドーピング(薬物使用)違反でけん責処分を科したと発表した。慢性的な眼病治療のために服用していたもの。申請に不手際があった中日球団にも制裁金300万円が科せられた。07年の制度導入以来、違反者は4人目。日本人選手の違反は初めて。

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