【日本ハム】渡辺、約1か月ぶり本塁打 復調のきっかけは栗山監督の一言だった

スポーツ報知
7回2死、左越えに3号を放った日本ハム・渡辺

◆日本ハム4―1ロッテ(15日・札幌ドーム)

 日本ハムの渡辺諒内野手(23)が15日のロッテ戦で「8番・二塁」でスタメン出場。約1か月ぶりの3号ソロを放ち、連敗ストップに貢献した。7月20日のソフトバンク戦(札幌D)で2打席連発弾を放って以来の一発は、ロッテを突き放すダメ押し弾に。この試合前まで50打数5安打、打率1割と苦しんでいた右の大砲が、4試合ぶりの先発起用に応えた。チームも4―1で勝利。首位・西武が敗れたため、ゲーム差は再び5に縮まった。

 悩み抜いた渡辺の、バットが快音を奏でた。7回2死走者なし。カウント2―0から直球一本に張っていた。144キロの速球をはじき返した打球は、左翼席まで一直線。「(監督が)打てない時でも使ってくれた。何とか勝利に貢献したいと、1打席1打席立っていたので、それがいい形になりました」。13打席ぶりの安打が最高の結果になり、お立ち台ではふっと目を細めた。

 7月20日のソフトバンク戦では、“人生初”の2打席連発弾を放った。2発とも直球を捉えたが、プロの世界は甘くない。相手バッテリーからの警戒もきつくなり、変化球中心の配球に苦しんだ。この試合前まで、打率1割。「打席でも悩んだりした」。もがいていた。

 開眼のきっかけは栗山英樹監督(57)の一言だった。14日の練習中。外野に呼び出されると「もっと思い切っていけ。責任はこっちにあるから」と背中を押された。「楽に打席に立てるようになった」と渡辺。指揮官の心遣いで、持ち味の力強い打撃が戻った。「渡辺にしても浅間にしても、能力があると信じている。それを1軍で出してほしいと思っているだけ」と指揮官。トンネルを抜けた渡辺が、日本ハムに上昇気流を巻き起こす。(秦 雄太郎)

野球

×