【中日】藤嶋、プロ2勝目!試合後は主将のような返礼「変な感じになっちゃった」

スポーツ報知
2勝目を挙げた藤嶋が先頭でスタンドのファンに向けてあいさつ

◆広島1―11中日(26日・マツダスタジアム)

 高卒2年目右腕の藤嶋健人投手(20)が7回1失点と鯉を手玉に取り、6月17日の西武戦(メットライフ)以来のプロ2勝目を挙げた。

 序盤は変化球の制球に苦しんだが、要所でボールを低めに集め、5回の丸のソロによる1失点に抑えた。12日のヤクルト戦(ナゴヤドーム)は7回無失点、19日の巨人戦(東京ドーム)は7回1失点ながら白星には届かなかった。ようやく好投が報われ、チームをマツダでの今季2度目のカード勝ち越しと、5位浮上に導いた。

 試合後は三塁ベンチの前に立ち、ナインの先頭で「ありがとうございました」と大きな声を出して竜党に頭を下げた。すると、森監督や岩瀬ら首脳陣やベテランも藤嶋に続いて「ありがとうございました」と勝利のあいさつ。まるで高校野球の主将のような振る舞いを見せたハタチ。その若武者から、喜びの声を聞いた。

 (ヒーローインタビュー)

 ―マツダでプロ初先発初勝利。

 「マツダの球場の雰囲気にも強力な打線にも負けないくらいの強い気持ちを持って投げました」

 ―同学年の高橋昂との投げ合いに勝った。

 「昂也より長くマウンドに立つんだという強い気持ちで投げました。まだ1回勝っただけで(トータルで)勝ったことにはならない。これからもずっと投げ合いたいです」

 (囲み取材)

 ―試合の前に高橋昂と連絡は取り合ったか。

 「さすがにそれはしなかったです。でもフレッシュ球宴の日にメシに行きました。野球の話はしなかったです」

 ―藤嶋は東邦、高橋昂は花咲徳栄のエースとして、ともに16年夏の甲子園で母校を16強に導いた。

 「投手としての能力はあっちが格段に上。ジャパン(高校日本代表)でもレベルの違いを痛感して悔しかった。でも同学年には負けたくない。次に投げ合うときも勝てるように頑張りたい」

 ―高橋昂が2回途中に降板後も、同学年のアドゥワ=松山聖陵=が救援した。

 「また同級が出てきましたね。負けたくないと思いました(笑い)」

 ―試合終了直後のあいさつは、主将のようだった。

 「(先頭に立って)言わなくても良かったんですがね。変な感じになっちゃいました(笑い)」

 ―プロ初完投はお預け。最後まで投げたかったか。

 「それはありましたね。いくつもりでした」

 ★16年夏の甲子園 花咲徳栄・高橋昂は初戦から2試合連続完投勝利。横浜・藤平(現楽天)、履正社・寺島(現ヤクルト)と並び、同年の「高校ビッグ3」の一角とされた。一方、東邦・藤嶋は右肘痛の影響で投手として勝利を挙げられなかったが、打者として1回戦で“サイクル超え”の4長打を記録した。

野球

×