【ソフトバンク】4連勝で首位・西武に4ゲーム差 工藤監督「上を目指して目の前の試合を戦う」

スポーツ報知
チームの大量得点にベンチでVサインをする工藤監督(カメラ・生澤 英里香)

◆楽天0―12ソフトバンク(2日・楽天生命パーク)

 ソフトバンクが4連勝で首位・西武に7月4日以来の4ゲーム差に詰め寄った。2回に上林の右前打で先制し、3回には中村晃が2試合連続の13号3ラン。終盤も攻撃の手を緩めず、18安打12得点で大勝した。投げてはバンデンハークが苦手の楽天生命で初勝利を飾るなど、3投手のリレーで楽天打線を完封。投打がかみ合ったタカが、獅子の背中を完全に視界に入れた。

 最後まで攻撃の手は緩めない。4点リードの7回に5安打を集中して3点を奪うなど、終盤3イニングで8得点。計12点で楽天を粉砕し、ソフトバンクが連勝を4に伸ばした。「満足することなくいってくれた。走塁も含めてこういう(大差の)ゲームでもやるべきことをやってくれた。いい試合だった」と、工藤監督もご満悦の快勝だ。

 圧勝のなかで中村晃、上林の“脇役”が輝いた。1点リードの3回1死一、二塁。中村晃が右翼席へ2試合連続の13号3ランを運んだ。「一気に3点取れて良かった」。1日の楽天戦(楽天生命)で右足薬指に死球を受け、負傷交代。仙台市内の病院で打撲と診断されたが、患部をテーピングで固めて“強行出場”した。柳田のような華やかさこそないが、工藤監督が「粘ってくれるし、相手投手も嫌がる打者。いるのといないのとでは大違い」と信頼する打撃職人。「足は大丈夫です」と、黙々と結果を出した。

 一方の上林も2回の先制打に加え、9回には近藤から右越え19号ソロ。目標のひとつに挙げる20本塁打に王手をかける2試合連続の一発で、12点の猛攻を締めくくった。「打てるときに打たないとダメ」と“恐怖の9番打者”として君臨している。

 チーム本塁打は両リーグトップの169本となり、6試合連続2ケタ安打と、タカ打線の破壊力は完全に覚醒した。西武が負け、7月4日以来約2か月ぶりの4ゲーム差だ。「僕らは下にいる。(西武が)勝った負けたに一喜一憂するのではなく、上を目指して目の前の試合を戦う」と工藤監督。V候補本命のタカが、ついに獅子を射程圏に捕らえた。(戸田 和彦)

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