【楽天】則本、田中将大に並んだ自己新14K!球団最多37度目2ケタ

スポーツ報知
14奪三振の力投で7勝目を挙げた則本(カメラ・義村 治子)

◆オリックス0―4楽天(6日・ほっともっと神戸)

 雨を焦がすような熱量で、則本は剛腕を振り抜いた。最速154キロ。力と技でねじ伏せ、容赦なく三振を積み上げた。「変化球も良かったし、追い込んでからはコーナーに真っすぐを投げられました」。8回無失点で自己新の14奪三振。37度目の2ケタKは田中(現ヤンキース)に並ぶ球団最多タイ(パ最多は野茂の70度)となった。

 驚異的な6イニングだった。2回1死満塁を併殺で切り抜けると、ワンマンショーが始まった。「斐紹(山下)と話して相手の傾向を考えて投げられた」。早いカウントの直球狙いを察し、変化球でリズム良くストライクを先行させた。3回無死一塁から5者連続K。1人挟み、今度は3連続。3回から8回で14三振を量産した。

 生命線をたたれた時間さえ、進化へのステップとした。7月後半。右肘の不安から、うなりを上げる直球が影を潜め、最速140キロ台前半に低迷した。これまで頼ってきた真っすぐの割合を抑え、緩急を駆使して対抗した。「無駄ではなかった。いろんなことを学べた」。この日は直球、フォーク、スライダーだけでなく、苦しい時期に磨いたチェンジアップとカーブでも三振を奪取。快速球が戻った今、柔と剛を兼ね備えたワンランク上の姿を示した。

 オフには合同トレを行う伝説的エースに並ぶと同時に、今季7勝目でリーグ独走の162K。史上3人目の5年連続奪三振王へリードを広げ、5年連続200奪三振と入団6年連続10勝にも望みをつないだ。「残り投げる試合は全部勝つつもりでやる」。仙台のドクターKはシーズン最後まで見る者を魅了していく。(宮脇 央介)

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