【西武】山川、2発で両リーグ40号一番乗り!17日にもマジック「11」

スポーツ報知
8回2死二塁、山川がこの試合2本目となる40号2ランを左越えに放つ(カメラ・橋口 真)

◆西武11―5ソフトバンク(15日・メットライフドーム)

 西武は、山川が2発を放って両リーグを通じて40号一番乗り。自慢の“獅子おどし打線”が12安打11得点を挙げて、2位・ソフトバンクとの天王山第1ラウンドを制した。山川の40本到達は、パ・リーグでは2011年の西武・中村(48本)以来、7年ぶり。タカとの差を4・5ゲームに広げた西武は、最短で17日に待望の優勝マジック「11」が点灯する。

 大歓声の中でもはっきりと響き渡る打球音。打った瞬間にスタンドインを確信できる角度と飛距離。山川が、完璧な2本のアーチで逆転Vを狙うソフトバンクの勢いを粉砕した。5回、浅村の3ランで流れを引き寄せた直後の打席。「浅村さんはまっすぐを打ったので、フォークが来ると思った」と、被弾で気落ちしたソフトバンク・千賀の宝刀を初球から狙い打ってバックスクリーン左へ。2試合連続の39号。さらに8回には「(1本目の)いい感覚のまま打てた」と、高橋礼のスライダーを左翼席上段へ。2試合連続2ケタ得点を決める40号2ランで勝利を決定づけた。

 大好きなおじぃとおばぁにささげる2発だ。17日の敬老の日を前に、郷里の沖縄から祖父・仁和(じんわ)さんと祖母・幸子さん、母・喜代子さんらをスタンドに招待。首位攻防戦の緊張感に「最初の打席は開幕戦みたいに足が震えた」というが「おじいちゃんとおばあちゃんが来る日は9割くらい打ってる。プロ初本塁打(14年9月15日・楽天戦)の時も来てた。だから今日も大きなパワーになると思った」と、祖父母の声援で重圧を吹き飛ばした。

 メットライフでシーズン23本塁打は、チームの日本人では清原の21本を抜き、中村(23、24、25本を各一度)と2人だけだ。「ムチャクチャうれしいです」。大ブレイクした昨年は30本を目標に据え、公言もしていたが、今季は数字の目標をあえて口にしなかった。大台到達で「実は40本が目標でした」と公表。残り17試合でのクリア。シーズン45発ペースの主砲は「全然満足してません。まだまだ打ちまくります。とりあえず次の目標は41号」と声を張り上げた。

 敵地で3連敗した前回(8月24~26日)の対戦では13打数無安打だった4番打者の大爆発に、辻監督も「2発とも力の抜けたいいスイングだった」と満足そう。エース千賀をKO、3年以上勝っていなかった郭俊麟でモノにした第1ラウンドに「苦しいかなと思ってた試合。3つ、4つ分の価値があるよ」と笑いが止まらない。前回のお返しの3タテを食らわせれば、いよいよマジック点灯だ。(星野 和明)

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