【日本ハム】清宮、1か月ぶり5号!高卒新人張本以来「何とかしたかった」

スポーツ報知
1回2死一、二塁、右中間に5号3ランを放った清宮(カメラ・頓所 美代子)

◆日本ハム7―9ソフトバンク(20日・札幌ドーム)

 久しぶりの感触が両手に残った。1点リードの初回2死一、二塁。清宮が見事な放物線を描いた。2ボールから武田の宝刀・カーブを狙った。見逃せばボールという内角低め120キロをすくい上げ、右中間席中段で弾む3ランとした。「今までムズムズしていたけど、1本出てスッキリという感じ」。8月25日の楽天戦(札幌D)以来約1か月、41打席ぶりの一発。5号は球団の高卒新人では1959年の張本(東映)以来だ。

 苦しんでいた。8月は9試合で打率3割3分3厘、3本塁打も、9月はこの日の試合前までに8試合で打率0割5分9厘。この日は「高校時代から(右足を)左足に寄せる寄せ方が甘くなるクセがある。少し大きくやってみよう」と、より軸足に体重が乗るように右足の上げ方を微調整。栗山監督からは「結果は気にせずに」と励まされ、「受けて(受け身で)立ってしまう打席が多かったので、自分の形で打ちにいこうと決めて臨んだ」と清宮。8回の右前安打で12試合ぶりの複数安打を記録し、一気に復調の兆しが見えてきた。

 チーム最年少の19歳だが責任感の強さは人一倍だ。チームは18、19日の西武戦(メットライフ)に連敗。西武の優勝マジックが日に日に減っていく状況に「自分の力をチームに与えられていないのは悔しい」とこぼした。不振の中で味わった悔しさをバットに込めた。

 清宮の一発もむなしく、チームは逆転負けで3連敗。2位・ソフトバンクと4ゲーム差となった。2位以上でのクライマックスシリーズ(CS)進出へ向けて状況は厳しいが、怪物の復調は明るい材料。「これからもこういう場面で打てるような貢献の仕方ができれば」。可能性が残っている限り、力を尽くして戦い抜く。(小島 和之)

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