【阪神】最下位でも2軍Vなら2年後に1軍優勝の法則 弟Vは「吉凶」どっち?

スポーツ報知
03年、星野阪神は優勝を決める

 8年ぶりのウエスタン・リーグ優勝へマジック「2」としていた阪神2軍は、20日のソフトバンク戦(甲子園)が雨天中止となり、マジック「1」となった。就任1年目の矢野燿大2軍監督(49)にとって、21日の同カード(甲子園)で勝つか引き分け、もしくは雨天中止でも優勝が決まる。一方で1軍はリーグ6位。V間近の弟分とは順位の“ねじれ現象”が起きている。吉凶データを基に、阪神担当の長尾記者が「見た」―。

 阪神にとって、ウエスタン・リーグ優勝は栄光への吉兆か、それとも暗黒への入り口か―。1964年以来54年ぶりとなる甲子園での胴上げは、降り続く雨によって遮られた。中止試合は実施されないことからマジックはひとつ減って「1」に。21日のソフトバンク戦が雨天中止でも優勝が決まる。「雨で優勝(決定)は嫌やな。明日勝って決めたい」。矢野監督は“爽快決着”を熱望した。

 2軍が8年ぶりの歓喜を目前にしているのと対照的に、1軍は18試合を残して屈辱の最下位に沈んでいる。仮に、このままシーズンを終えた場合、2000年以降では3チーム(01年阪神、08年ソフトバンク、13年ヤクルト)ある「1軍最下位&2軍V」の“ねじれ現象”が発生する。

 3チームに共通するのが、2年後に1軍がリーグ優勝を達成していることだ。今年の阪神2軍は「超積極的」をスローガンに掲げ、リーグ記録を更新する160盗塁(20日現在)を誇り、昨年の89盗塁から大幅に増やした。島田、江越、熊谷がリーグ上位3人を占め、失敗を恐れない「意識改革」が成績に直結し始めている。

 ただ、吉兆とばかりも言ってられない。「暗黒時代」と呼ばれていた当時の98、99年、01年。2軍の優勝が1軍の結果とリンクせず、いずれも1軍が最下位に沈んだ“負のデータ”も存在する。今季は4番候補だったロサリオや中谷、高山ら1軍での華々しい活躍を期待された選手が、2軍のスタメンに名を連ねた。育成と並行した2軍の勝利が、1軍でのレギュラー奪取に直結していない。

 2年後の20年。弟分のVが呼ぶのは、「吉凶」の果たしてどちらか。(長尾 隆広)

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