【広島】マツダ最多観客もV持ち越しにガッカリ ジョンソンが6回5失点KO

スポーツ報知
広島が敗れ、大型ビジョンで中日・ヤクルト戦を見る広島ファン(カメラ・小梶 亮一)

◆広島5―7DeNA(24日・マツダスタジアム)

 優勝へのマジックナンバーを「1」としていた首位広島は、本拠地・マツダに過去最多の大観衆が詰めかけたなか、DeNAに5―7で敗れた。その後、2位・ヤクルトが中日に6―1で勝ち、球団初の3連覇となる9度目の優勝決定は25日以降に持ち越しとなった。

 赤いレインコートで埋まった観客席に、少しずつ空席が目立ち始めた。DeNAに敗戦後、ファンは大型スクリーンに映された中日―ヤクルト戦(ナゴヤD)を見守り、V決定を信じていたが、願いは届かなかった。緒方監督は「雨のなか、楽しみに残ってくれたファンの方に申し訳ない。明日しっかり勝って決めたい」とマジック1でつまずき、コイ党にわびた。

 2009年のマツダ開場以来、最多となる3万2950人が詰めかけた大一番で、投手陣が踏ん張れなかった。ジョンソンが3回にソトに34号3ランを浴びるなど6回5失点KO。「いつものゲームと気持ちは変わらない」。雨天中断で2回しか投げなかった20日の阪神戦(マツダ)から中3日の強行先発も実らず、5敗目を喫した。2番手・アドゥワも7回、ソトに35号2ランを浴び、駄目を押された。

 27年ぶりの本拠地胴上げに向け、準備は着々と進んでいた。ビールかけ会場となる球場内の駐車場はひな壇が設置され、周囲には紅白の横断幕が張り巡らされていた。球団関係者はヤクルトの勝利後、約6000本のビール、日本酒だるを撤去。球場内の会議室も球団旗が掲げられ、優勝会見場に模様替えしていたが、選手が入ってくることはなかった。

 ロッカールームでナゴヤDのゲームセットを見届けた選手、首脳陣は再び、グラウンドに姿を見せ、スタンドに頭を下げた。ファンからは「明日頼むぞ!」「頑張れ」と好意的な声援が降り注いだ。チームリーダーの新井は「また明日、しっかり準備して臨みたい。切り替えてやるだけです」と表情を引き締めた。生みの苦しみを味わったぶん、喜びを爆発させるだけだ。

(表 洋介)

野球

×