【ロッテ】根元&金沢が現役引退「感謝の気持ちで一杯」

スポーツ報知
引退を発表したロッテ・根元

  ロッテは27日、根元俊一内野手(35)と金沢岳捕手(34)の今季限りでの現役引退を発表した。

 根元は2005年大学・社会人ドラフト3巡目で、ロッテ入団。入団以来、打撃センスは誰もが認めながら、遊撃では1歳下の西岡の控えがスタートラインだった。二塁で定位置をつかみかけた08年のオフには井口が加入し再びベンチウオーマーとなった。

 しかし西岡が抜けた2012年には自己最多133試合に出場しリーグ最多タイの40犠打をマークするなどチームに貢献した。しかし、その後は鈴木、中村ら若手の台頭もあり年々、出場機会を失い今季は27試合の出場にとどまっていた。

 「いぶし銀」の言葉が似合う選手だった。本業は内野手だが、チーム事情と不測の事態に備えて外野の練習も徹底して取り組んだ。2軍落ちが決まった時にも「また、下で頑張って戻ってきます!」と嫌な顔一つせず、常に前向きな姿勢で野球と向き合った。

 試合終盤の代打の切り札として、8月19日の楽天戦(楽天生命)では3―6の9回に同点に追いつき、なおも1死一塁でハーマンの外角直球を左中間へと運んだ。最大6点差をひっくり返す決勝の適時二塁打に右拳を突き上げた背番号2を後輩たちが大きな拍手で迎えるシーンは多くのファンに感動を与えた。

 口癖は「自分のことをベテランだと思っていない」。この言葉の裏には若手と同じ気持ちで戦う根元のプロとしての意地があった。

 根元は球団を通じて「この13年間、沢山の方の協力、支えがあってここまでやることが出来ました。今はただ、ただここまで支えてくれた皆様への感謝の気持ちで一杯です。いい野球人生でした」とコメントした。

 チームの屋台骨を支え続けてきたユーティリティープレーヤーがグラウンドを去る。

 

 金沢は矢板中央高から2002年ドラフト6位でロッテ入団。控え捕手として16年間チームを支えた。

 14年7月27日の西武戦(西武D)では10年から当時8連敗中だったレオのエース・岸からプロ1号を放ち、チームを勝ちに導いた。

 金沢は球団を通じて「最高のチーム、最高の仲間たち、最高のファンの皆様と一緒に16年も野球をすることが出来て、本当に幸せでした。今はとにかく感謝の気持ちで一杯です」とコメントした。

 明るい性格で首脳陣やチームメートから親しまれた「キンちゃん」がミットを置く。

 ◆根元俊一(ねもと・しゅんいち)1983年7月8日、東京都生まれ。35歳。花咲徳栄高の3年夏に甲子園出場。東北福祉大では、3年時の全日本大学選手権優勝。05年大学・社会人ドラフト3巡目で、ロッテ入団。通算837試合出場。打率2割5分、31本塁打、204打点。177センチ、77キロ。右投左打。

◆金沢岳(かなざわ・たけし)1984年5月5日、栃木大田原市生まれ。34歳。矢板中央高から2002年ドラフト6位でロッテ入団。通算176試合出場。打率2割3分2厘、1本塁打、27打点。180センチ、82キロ。右投左打。

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