【西武】11連勝で29日にもV!代走・松井の激走から秋山が逆転3ラン 

スポーツ報知
8回2死一、二塁、逆転の中越え3ランを放った秋山(中)を迎える二塁走者・松井(捕手・甲斐=カメラ・酒井 悠一)

◆西武7―5ソフトバンク(27日・メットライフドーム)

 首位・西武が、2位・ソフトバンクとの本拠地3連戦の初戦を制し、11連勝。優勝へのマジックを3に減らした。1点を追う8回2死一、二塁、秋山が左腕・嘉弥真から中越えに逆転の23号3ランを放った。現役引退の会見を開いた松井が、代走で激走し、秋山弾を呼び込んだ。最短で29日に08年以来のリーグ優勝が決まる。29日は今季の本拠地最終戦でもある。

 「代走・松井」からミラクル逆転劇が始まった。栄光の花道を飾る秋山の弾道が、バックスクリーンに伸びた。「(ファンが)稼頭央さんを見る機会が少なくなっているし、球場の盛り上がりで『まだ試合は終わってない』『最後まで』という思いになった」。1点を追う8回2死一、二塁で2試合連続の逆転23号3ラン。本塁後方で迎えた松井とハイタッチを交わし、熱く肩を抱き合った。

 この回、2死無走者でメヒアが四球。代走で松井が告げられると、試合前に引退会見を行った背番号7は大歓声に包まれた。「久しぶりに試合に出ると緊張する。ファンのみなさんの声援がすごかった」。金子侑の遊撃へのゴロで二塁に送球されたが、激走した松井はスタンディングでセーフ。続く逆転弾を呼び込み「秋山がよう打った。すごい、さすが。(打った瞬間に)入ったと思った。ミラクルが起こりますね」と声を弾ませた。観戦した後藤オーナーには「ご苦労さん」と握手でねぎらわれた。

 秋山は2戦連続の惜別アーチだ。25日の楽天戦(楽天生命)。試合前に松井からチームに引退の意向が伝えられると、2点を追う9回に逆転満塁弾。ベンチ裏の松井の笑顔を見て「喜んでくれたのが何よりうれしかった」。偉大な背中から学んだ。「1年間一緒にやれた。あれだけ長く野球のことを思っていないと、長くやれない。長くやるためが、ひいてはチームのため」。42歳の姿がレオの生きる財産となった。

 11連勝でマジック3。辻監督は「松井に対しての声援の中で勝ったし、いい仕事だった。(秋山の一発に)鳥肌が立った」。3試合連続で全15得点が本塁打による逆転勝ちを飾り、98年以来20年ぶりの本拠地胴上げに近づいた。秋山は「ホームで胴上げできれば最高」。松井は「1つずつ」と前を見据えた。最短Vとなる29日のソフトバンク戦(メットライフ)へラストスパートをかける。(山崎 智)

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