【中日】岩瀬、前人未踏の1000試合登板「歓声が響いた」…会見ほぼ全文(1)
◆中日4―3阪神(28日・ナゴヤドーム)
中日の岩瀬仁紀投手(43)が前人未到の1000試合登板を達成した。同時に自身の持つ日本記録を更新する通算407セーブを挙げた。
1点リードの9回、その名がコールされると、ナゴヤドームは大歓声。無安打無失点に抑えると、瞳に涙を浮かべ、ヒーローインタビューでは感極まって落涙した。今季限りでユニホームを脱ぐプロ野球最年長選手に思いの丈を聞いた。
(ヒーローインタビュー)
―1000試合登板。
「そうですね。まさかここまで来るとは思わなかったですけど…(落涙)。長い道のりでした」
―6回の決勝点は代打・荒木の二塁打が起点。
「荒木がああやって打ってくれて、頑張ってる姿を見せてくれたので、自分も頑張ろうと思いました」
―出番は9回。1点差の場面。
「1点差で僕を出してくれたのは今年初めて。最後はしっかり頑張れたと思いました」
―先頭の糸原に死球。
「先頭を出したときはどうなってしまうんだろうと思いましたが、ひとりひとりしっかり打ち取っていこうと切り替えました」
―98年ドラフトの同期生、元中日の福留も一ゴロに仕留めた。
「(福留)孝介とはね。同期でやってきたので…。思うところはありました(また落涙)。最後は打ち取れて良かったです」
―ファンの声は届いたか。
「やっぱりこのマウンドというのは、きょうの歓声というのは、自分の中ですごく響きました」
(会見)
―胸に去来するものは。
「1年目、あの開幕(1999年4月2日の広島戦でデビューし、1死も取れず降板)からスタートして、ここまで来るのは非常に長かった。やっぱり(2014年頃に)肘を痛めて投げられなくなってからという、そこからの道のりが一番大変だったかなと思います」
―1000試合のうち一番の思い出は。
「今聞かれたら、“きょう”になってしまうんですけど。まあ、最初か最後かという感じですね」
―森監督に「リードしている場面でクローザーとして起用する」と言われたのか。
「(以前から)特別、言われてはなかったんですが、きょうは『9回、岩瀬でいく』って言われたんで。点差が点差だったので、久々に足が震えました」
―記念のマウンドを振り返って。
「マウンドに向かうとき、大歓声をいただいて、鳥肌が立ちそうでした。でも、そこから投げなきゃいけないので、ひとりひとりしっかり投げていこうという気持ちで迎えました。先頭(糸原)をいい形で追い込んだんですが、まさか死球を与えるとは思わなかった。走者を出してからは、もう一度切り替えて対戦していこうと思いました」
―少し時間がたち、あらためて今の気持ちは。
「いつも節目には弱い(900試合目の登板だった16年8月6日のDeNA戦は1死も奪えず3失点KOで敗戦投手)ので、きょうだけは『お願いします』という気持ちでした。『お願いします』というか、きょうだけは、運が向いてくれるように願いました」