【中日】岩瀬「マウンドにもうひとりの自分が出てくる」…会見ほぼ全文(2)
◆中日4―3阪神(28日・ナゴヤドーム)
―お立ち台で涙を流した。
「率直にうれしかった。ちょっと感情が高ぶりました」
―開幕前から1000試合登板を意識していたのか。
「今年の初めから『1年間無事にやれば到達できる』と思っていました。でも、なかなか今年はうまくいかないところもあって、登板数が増えなかった。どうなるのかな、という思いはありました」
―重圧はあったか。
「自分の中では、絶対今年、到達しようという気持ちではありました。まあ、けがなくこられて良かったなと思います」
―2015年は登板ゼロに終わった。
「投げられなかったときは、1000どころか、引退もよぎっていた。ここまでこられるとは正直、思ってなかったです」
―再起できた要因は。
「応援してくれる人たちと、支えてくれる人たちがいたので、ここまでこられたと思います」
―精神面の支えは。
「いろいろな経験をしている中で、やっぱりマウンドに上がればスイッチが入るというか。“もうひとりの自分”が出てくるというか。そういった感覚があったので。毎日投げるのは怖かったですが、マウンドに上がって気持ちに切り替えていたという感じですかね」
―福、又吉、岡田、祖父江、佐藤と若い救援陣が9回につないだ。
「今年1年、(救援)ピッチャーが苦しんだんですが、最後はああやってつないだ。自分もしっかりしないと、という気持ちで投げました」
―足が震えた登板はいつ以来か。
「マウンドに上がるときはいつも緊張しているんですが、なかなか足が震えるところまではいかなかった。いつ以来か記憶にないです」
―涙はいつ以来。
「覚えてません。まさか、こういう舞台で使ってもらえるとは思ってなくて、ましてや1点差の場面で、抑えて感情が出たという感じですね」
―うれし涙か、またはホッとした涙か。
「両方ですね」
―福留との対決を振り返って感極まっていた。
「孝介との対戦は、(中日に)同期で入って、いい思いもつらい思いもたくさんしてきた。それがこうやって(福留が阪神入りして)対戦するようになってからは、特別な空間というか、意識しながらやってきた。孝介だけは別枠というか…」
―次の目標は。
「(1000試合登板を)目標という位置には、自分の中では掲げてなかった。あくまで、今年1年やれば通過できるだろうという気持ちでやってきた。こうやって達成できたので、次の試合に向けてまた調整したい」
―星野仙一さんと引っかけて“1001試合登板”は。
「いやあ、そうやって言われるので、すごく逆に心が重いというか。そういうのは、こじつけてはいけないのかなと思いますけど(笑い)」