【日本ハム】矢野謙次、有終の美 代打で左前安打 お立ち台で「ファイターズ最高~!」

2018年10月11日5時0分  スポーツ報知
  • 引退セレモニーで胴上げされる矢野(カメラ・関口 俊明)
  • 7回2死一塁、代打で安打を放った矢野は、一塁上でベンチに向かって拳を突き上げた(カメラ・関口 俊明)
  • あいさつの最後に「ファイターズ最高~!」と絶叫

 ◆日本ハム5―4ロッテ(10日・札幌ドーム)

 日本ハムの矢野謙次外野手(38)が10日、札幌市内の球団事務所で現役引退会見を行った。代打の切り札として巨人、日本ハムで16年間を過ごした勝負師は、チームメートとの出会いについて「それが一番の宝物」と感謝。今後については未定としながら、「野球に関わっていきたいとは思っています」と説明した。引退試合となったロッテ戦(札幌D)では1点リードの7回に代打で登場し、左前安打を放って有終の美を飾った。

 札幌Dが揺れた。「バッター、矢野謙次!」。1点リードの7回2死一塁。打席に進む背番号37を「ケンジー!」の合唱が後押しした。相手は唐川。追い込まれてから3球ファウルで粘り、7球目の外角139キロに食らいつくと、打球が三遊間を破った。大歓声の中心で、ベース上でヘルメットを取って小さくお辞儀。「いい場面をお膳立てしてくれた監督、コーチの方々、チームメート。みんなに感謝です」。通算1590打席目を最高の形で締めた。

 引退セレモニーでは16年間の思いがあふれ出た。目に涙を浮かべ、言葉に詰まりながらあいさつを終えると、最後は右手にマイクを握りしめ「ファイターズ最高!」と絶叫。巨人・高橋監督、原辰徳前監督らからのメッセージビデオも流される中、らしさを貫いて熱くプロ野球に別れを告げた。試合前には引退会見を開き、すっきりとした表情で「いろいろな思いを共有して、野球ができる仲間がたくさんつくれたこと。それが一番の宝物」と振り返った。今後については未定も「野球に関わっていきたい」と本音ものぞかせた。

 02年ドラフト6巡目で巨人入り。「松坂世代」の一人だが「真ん中で輝いているみんなに負けないように」と地道に技術を磨き、代打の切り札の地位を築いた。15年6月に日本ハムにトレード移籍後も勝負強さを発揮。だが、今季は7月の降格後は2軍暮らしが続き「『これ以上うまくなれないんじゃないか』と日に日に感じ始めた」と引退を決めた。

 最後の質問は「矢野謙次にとって野球とは?」。少し考えてから答えた。「野球しかやってきていない。人生そのものなんですかね」。バットに魂を込め続けた人生をファンは忘れない。(小島 和之)

 ◆矢野 謙次(やの・けんじ)1980年9月21日、東京都生まれ。38歳。国学院久我山から国学院大に進学し、2002年ドラフト6巡目で巨人入団。13年にはシーズン代打安打19本の球団新記録を樹立。15年6月に交換トレードで日本ハムへ移籍。178センチ、85キロ。右投右打。既婚。年俸3000万円。

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