【ソフトバンク】天敵の日本ハム・上沢攻略し先勝!「最高の瞬間」デスパイネV満弾

スポーツ報知
1回無死満塁、デスパイネが勝ち越しの満塁本塁打を放ちガッツポーズ(手前は中田=カメラ・二川 雅年)

◆2018 パーソル クライマックスシリーズ パ ソフトバンク8―3日本ハム(13日・ヤフオクドーム)

 パ・リーグのCS第1ステージ第1戦は、2位・ソフトバンクが3位・日本ハムに快勝した。1点ビハインドの初回、無死満塁から柳田の右前打で追い付き、続くデスパイネが決勝満塁弾で日本ハムの先発・上沢を攻略。投げては4回1死満塁から2番手登板した武田が見事な火消し。ソフトバンクは14日の第2戦で引き分け以上なら、西武と争う最終Sへの進出が決まる。

 大きな衝撃音がヤフオクDに響いた。デスパイネが、太い腕でボールをたたきつぶした。見逃せばボール球、147キロの外角高めの直球を右中間スタンドにたたき込んだ。「完璧な当たりでしたし、最高の瞬間でした」。CS(プレーオフ含む)では12年の中日・ブランコ以来、6年ぶり12本目の満塁弾。打たれた上沢はあっけにとられるしかなかった。

 シーズンで上沢には2勝4敗、防御率2・20と封じられていた。だが、先頭・上林の左翼線二塁打をきっかけに無死満塁とした。今季18打数2安打と苦手にした柳田が「自分の感覚が良くなっている」と初球のフォークを捉え、右前打で追いついた。

 グランドスラムで続いたデスパイネは「ギータ(柳田)がすぐ同点にしてくれたし、少し楽な気持ちで打席に入れた」と感謝した。CS(プレーオフ含む)で初回の1イニング6安打は3度目で最多タイの速攻。初回から一丸となったナインに、工藤監督は「(上沢は)回を追うごとに良くなる投手。立ち上がりを攻略するんだという思いが出た」と目を細めた。

 デスパイネは前日(12日)の全体練習には不参加だった。「特に問題はないです」と本人はけむに巻いたが、腹痛を訴えていた。ベンチ裏でいすに座り込み、何度もトイレに駆け込んでいたという。室内練習場でのマシン打撃のみで早退。「昨日がいい休養になったんちゃうか」と藤本打撃コーチはニヤリ。日本ハムにはシーズンで12勝13敗と負け越したが、最後は7連勝フィニッシュ。CSでも勢いの差を見せつけた格好だ。

 パ・リーグでプレーオフ、CS第1Sで初戦に勝つと、過去14度のうち12度が最終Sに進出している。名称がCSになった07年以降、初戦を制したチームが敗れたのは昨年の西武だけ。11度のうち10度が最終Sに進出と、突破率は91%だ。デスパイネは右膝痛で8月中旬から約1か月離脱し、リーグ連覇を逃した責任を感じている。「悔しさはあるが過去のこと。CSにぶつけたい」と意気込んだ。西武にリーグ戦のリベンジを果たすため、一気に第1Sを突破する。(戸田 和彦)

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