【西武】お返し13点…前夜10失点 栗山6打点&浅村アベック3ラン

スポーツ報知
2回2死一、三塁、左越えに3ランを放った浅村

◆2018 パーソル クライマックスシリーズ パ 西武13―5ソフトバンク(18日・メットライフドーム)

 パ・リーグは西武が序盤からド迫力の猛攻でソフトバンクに打ち勝ち、2勝1敗(西武のアドバンテージ1勝を含む)とした。初回に栗山が2戦連発の3ランを放つなど、ポストシーズン最多タイの6打点と強力打線を先導。2番の源田も2回の決勝打など、初回から3イニング連続安打と気を吐いた。初戦で10点を挙げたソフトバンクを13得点で大勝。10年ぶり日本シリーズ進出へあと2勝とした。

 大歓声と同時に、強烈な打球が中前へと転がった。栗山は一塁ベース上で、小さくうなずいた。「チャンスで回ってきたので、1点でも多く取ろうという気持ちでした」。6点リードの7回2死満塁のチャンスで相手をさらに突き放す2点適時打を放った。08年の日本一を経験している男が、4打数3安打6打点の大暴れ。CS(プレーオフ)での1試合6打点はパ・リーグで73年にマークした大橋(阪急)、セ・リーグで08年にマークした小笠原(巨人)に並んで最多記録となった。

 立ち上がり、打線に勢いをつけたのも栗山だった。初回2死一、二塁で右翼席上段へ2戦連発となる先制の2号3ランをかっ飛ばした。「(感触は)ほぼっていうか、完璧ですね」とクールな男に笑みがこぼれた。9月17日の同戦でも初回にミランダから満塁本塁打を放っている、“ミランダキラー”がこの日も、貴重なアーチを架けた。

 主力組も宮崎フェニックス・リーグに参加した8~13日の宮崎・南郷“ミニキャンプ”では試合や練習後、毎回のように室内練習場で1時間以上、マシンと向かい合った。「調整期間だなんて思っていない。もう一度作り直して、シーズンインの気持ち。クライマックスに出たい」。絶対出られる保証なんてない―。初心を忘れず、黙々とバットを振った成果が、大舞台で結果として表れた。

 栗山の3ラン、浅村の3ランなどで強力“獅子おどし打線”が3回までに一挙8得点を奪うなど、計11安打13得点で大勝。前日(17日)に10失点で敗北した悔しさを、翌日にやり返した。これでアドバンテージを含め2勝1敗。辻監督は「打線は非常に調子がいい。思いもしなかったけど(栗山の)あの3点は大きかった」と満面の笑みだ。

 「今日勝った、負けたで明日どうこうなるわけではない。明日もある」と栗山。ベテランはもう一度、日本一を手にする日まで、打ちまくる。(小林 圭太)

 ◆西武・浅村 同点の2回、源田の勝ち越し打の後にミランダから左越え3ランを放った。昨年からCSでは5戦3発。勝負強さを見せた今季の打点王は「流れを引き戻すホームランになった」と喜んだ。

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