【阪神】矢野新監督、「俺の中では03年が理想」超攻撃的に! 

スポーツ報知
就任会見で報道陣の質問に答える矢野新監督(カメラ・馬場 秀則)

 阪神・矢野燿大新監督(49)が18日、大阪市内で就任会見を行った。今季は17年ぶりとなる最下位に沈み、金本知憲監督が電撃辞任。火中の栗を拾った形になった就任1年目から、2005年を最後に遠ざかる「優勝」と目標設定した。その実現へ、現役時代に優勝を味わった03年型の攻撃的な野球を理想に掲げた。

 藤原崇起次期オーナー、揚塩健治球団社長に挟まれ、新監督はハキハキと受け答えした。「僕が一番やりたいのはファンの人を喜ばせること。そこは大事に、自分の中心に置いてやっていきたいですね」。契約期間は3年で背番号も「88」のまま。15日に就任要請を受諾し、「やるしかない。不安や怖さというのが、自信や期待に変わっていけるように…」と完全に腹を決めた。

 「勝負、いくよ。3年後に優勝なんて、みじんも思ってない。もちろん来年、優勝を狙う。ファンを喜ばせるのに3位でいいっていうことはない」。正捕手として03年と05年、2度の優勝に貢献。「俺の中では03年が理想」と断言した。

 師と仰ぐ故・星野仙一監督が率いた03年の“看板”は1試合平均5・2得点の打線。今季の同4・0点をはるかにしのぐ破壊力があった。「甲子園で点を取って、一気に流れができた時の雰囲気。ファンは喜ぶし、それを求めてると思うのよ」とイメージは膨らんでいる。

 2軍監督として12年ぶりのファーム日本一へ導いた。「超積極的」を合言葉にトライさせ続けた若手選手も芽を出してきた。「チームとして後退しているとは思わない。みんなが力を出せば優勝も可能。そこが俺の一番の仕事だと思う」。迷ったら前へ―とは星野さんに学んだ生き方。23日から始まる秋季練習が大逆襲の第一歩となる。(長田 亨)

 巨人にメラメラ藤原次期オーナー
次期オーナーに内定している阪神電鉄・藤原会長が会見に同席し、矢野監督の下での打倒・巨人を期待した。「私なんかの時代は『阪神、巨人』です。やっぱりジャイアンツへの意識はありますね。すべて(のチーム)に勝ってほしいですけど」と話した。補強などチーム強化についても「フロント一同、精いっぱいのバックアップをしていきたい」と約束した。

 ◆03年の阪神 星野監督の就任2年目。FAで加入した金本が3番に座る打線が威力を発揮し、開幕直後から首位を独走。7月8日にセ・リーグ史上最速の優勝マジックが点灯すると、9月15日に18年ぶりのリーグ制覇を飾った。日本シリーズではダイエーに敗れた。今岡が首位打者に輝くなどチーム打率はリーグトップの2割8分7厘。投手陣ではエースの井川が20勝をマーク。伊良部、下柳、ムーアも2ケタ勝利。

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