【ソフトバンク】15点大勝タイ!前夜の13失点、利子つけてやり返したバイ

スポーツ報知
3回1死二、三塁、上林が右越え3ラン(カメラ・清水 武)

◆2018 パーソル クライマックスシリーズ パ 最終S第3戦 西武4―15ソフトバンク(19日・メットライフドーム)

 パ・リーグのCS最終S第3戦は、リーグ2位のソフトバンクが15―4とリーグ1位の西武に圧勝。2勝2敗のタイ(西武のアドバンテージ1勝を含む)に持ち込んだ。上林が3回に先制3ランを放つなど、CS最多タイの6打点と大爆発。今CS初スタメンの内川も6回にソロを放ち、2年連続の日本シリーズ進出にあと2勝とした。

 昨年の二の舞いは繰り返さない。強い思いを秘め、上林が躍動した。3回1死二、三塁。榎田のスライダーをすくい上げ右翼席中段へアーチを描いた。「うまく反応で打てた」。先制3ランに右拳を突き上げた。

 4回に中前適時打、5回には右中間へ2点三塁打。前日18日の西武・栗山らに並ぶポストシーズン最多タイの1試合6打点を挙げた。「(サイクルは)ベンチでも言われた。狙ってましたね」。6、9回の打席は凡退で二塁打は出ず、ポストシーズン初のサイクル安打は逃した。「(打点も)タイ記録で終わった。持ってなかったですね」と苦笑い。しかし、守備でも3回2死一、二塁で、源田の右前打でレーザービームを発動し、二塁走者の森を本塁で刺した。今季は10補殺で2年連続リーグトップ。自慢の肩でも相手に流れを渡さなかった。

 昨年のCSは苦い思いを味わった。楽天とのCS最終Sで2試合連続無安打で、チームも連敗。3戦目からは出番がなく、5戦目に出場選手登録も抹消された。チームが日本シリーズ進出を決めて歓喜に沸くベンチ前で、ひとり悔し涙が止まらなかった。「きょうも松田さんが(先発を)外された。結果が出ないと短期決戦ではこうなる」と戒めた。

 5年目の今季、自己最多の22本塁打をマークしたが、王会長はまだ合格点を与えていない。「例えば(西武の)山川があれだけできた。人は人じゃない。そういう気持ちでやってもらいたい」。通算868本塁打の世界の本塁打王は、今季47本塁打の山川にもヒケをとらない逸材と見込んでいる。

 西武と2勝2敗の五分に戻したが、昨年の悔しさは晴らせていない。「タイになっただけ。あした勝って勝ち越したい」。今年は最終Sを勝ち抜く原動力となり、日本シリーズでも大暴れする。(戸田 和彦)

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