【日本ハム】ドラ7・福田俊、武器は海釣り仕込みの緩急スライダー

スポーツ報知
日本ハムの指名あいさつを受け、白井スカウト(左)と握手する星槎道都大・福田

 “海釣りスライダー”で勝負する―。日本ハムからドラフト7位指名を受けた星槎道都大の最速148キロ左腕・福田俊(すぐる)投手(21)=横浜創学館高=が30日、北広島市内の同校で白井康勝スカウト(49)から指名あいさつを受けた。海釣りが得意で、過去に40センチオーバーの大型カレイを釣り上げた実績を持つ福田。魚との駆け引きから緩急のヒントを得て、大学3年秋に先発として急成長を遂げた左腕が、プロの打者は泳がせる。

 趣味で磨いた“伝家の宝刀”を引っ提げ、プロの世界へ挑む。報道陣から無数のフラッシュを浴びた星槎道都大・福田は「不安はあるが、自分がどこまでやれるかは楽しみです」と、笑みを浮かべた。ここからは、左腕にとってもまさに未知の領域。ただ、生き残るための術は身につけてきた。

 最速148キロの即戦力左腕は、大学3年秋の明治神宮大会で、道勢初の準優勝に貢献。ドラフト候補として急成長したきっかけが、趣味の海釣りだった。3年春に水面を眺めながら、福田は「リールを速く巻くだけじゃなく、遅く巻くことも大事」。魚との“駆け引き”で緩急の大切さに気付かされた。

 「長いイニングを投げるには、力いっぱい投げていると、後半まで体力が持たない。緩急を使うことによって、真っすぐも生きる」と福田。それまで、148キロの快速球で押すスタイルだった。だが、緩急差のあるスライダーを織り交ぜた投球術を習得したことで、ここまで登り詰めることができた。

 札幌で生まれ、小学4年で神奈川・小田原市に転居。相模湾が近かったことから、高校で友人と釣りを始めた。福田の愛車には3本の釣りざおを備え、過去には40センチ超えの大型カレイを釣り上げた実績も。後輩の渕上佳輝投手(3年)は「カレイを20匹ほど釣り上げたこともあった。うまいですね」と、その腕前を認めた。

さおは3本常備40センチ超え実績も 日本ハムの栗山監督からは「共に天下を!」と、直筆メッセージが書かれたドラフト会議の入場証が福田のもとに贈られた。「うれしいです。ケガをせず、息の長い選手になりたい」。いつの日か、札幌Dで“カレイ”なマウンドさばきを披露する。(清藤 駿太)

 ◆福田 俊(ふくだ・すぐる)1996年12月14日、札幌市生まれ。21歳。札幌手稲山口小1年で野球を始める。4年時に父の転勤で神奈川・小田原市に転居。横浜創学館高では3年春の県大会8強が最高。大学では1年春から中継ぎで登板し、リーグ通算13勝4敗。170センチ、75キロ。左投左打。家族は両親と兄。

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