【ロッテ】華の88年生まれ ドラ1・大嶺の決断「来季がラストチャンス」引退視野に復活目指す

スポーツ報知
ロッテ・大嶺

 ロッテの大嶺祐太投手(30)が6日、2012年以来となる1軍登板なしに終わった今季を振り返り、現在の心境を激白した。(取材・構成=長井 毅)

 18年シーズンが終了して1か月。歯がゆい気持ちを押し殺しながら、大嶺はロッテ浦和で汗を流していた。今季は慢性的な右肘痛に悩まされ、12年以来の1軍未登板。現在も痛みと付き合いながらの練習が続いている。

 「1年間ずっと右肘の調子が良くなかった。(治療は)注射だけなんですけど、今も完全に良くなったというわけではなくて。12月に入るまでに集中的な治療をしながら治したいという願望はあるが、手探りな部分もある」

 現在はキャッチボールはできるが、ブルペンに入れるかどうか、見極めが難しい状態だ。

 「一番怖いのは悪化させることなので慎重にやりつつ、投げられる日は投げたい。春季キャンプまでには80~100%の状態に持っていきたい」

 痛みの原因は右肘に負担のかかりやす投球フォームだったこと、股関節や肩甲骨周りの柔軟性が欠けていたことにあった。

 「どういうふうに(改善)していくか。春のキャンプまでに全力で投げられるまでには持っていきたい。11月後半から12月の後半の1か月が勝負。どうやってアプローチを続けていくか次第で(この先が)変わってくると思う」

 2軍では4試合で0勝0敗、防御率6・48。投げられない悔しさが残った1年だった。

 「ずっと治療してもらっているんですけど、なかなか試合で投げられずにいた。ブルペンで投げられたと思ったら、また痛くなったり、逆戻りという繰り返しだった。トレーナーの先生、コンディショニングを見て下さっている方に申し訳ない気持ちだった」

 今秋のドラフトでは支配下で6投手を指名した。競争は激しさを増す。来季に懸ける思いは強い。

 「またチームに残してもらえたのは自分にとってラストチャンスだと思う。一番思うのは残してくれた球団には感謝しかない。どんな形でもいいので、試合の結果、1軍で投げている成果で恩返しができたら。それだけは忘れずにやっていきたい」

 15年には先発ローテで自己最多の8勝を挙げた。体が万全であれば、当時のような輝きを取り戻せると信じている。

 「怖さはありますけど、体さえどうにかなれば投げられるかなという自信はある。体の痛みを最小限にとどめて、勝負できるところまで持っていけたらいいなと思う」

 06年高校生ドラフト1巡目。田中将大(ヤンキース)、前田健太(ドジャース)、坂本勇人(巨人)らと同じ“華の88年生まれ”のドラフト1位右腕が進退を懸けて復活への道を歩む。

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